今月の「古楽の楽しみ」 ― 2017年09月23日 07時45分52秒
今月は、最後の週が出番になります。遅くなりましたが、ご案内します。
今月は原点に戻って、「ドイツ・バロックの5人」という企画を作りました。二番手クラス、しかしとても個性的で面白い作曲家を選び、新たに手に入れたCDを最低1枚ずつ使いながら構成しました。
25日(月)は、ミヒャエル・プレトリウスです。放送を重ねるにつれ、このシュッツ以前の作曲家のスケールの大きさが痛感されているものですから、晩年の曲集《ポリュヒュムニア》のコラール・コンチェルトを中心に、合唱曲、オルガン曲を集めました。《テルプシコーレ》からも少し入れています。
26日(火)は、ヨハン・ヘルマン・シャイン。3Sの一人でバッハの1世紀前のトーマス・カントルですが、この人の音楽はとても情感があって、近代的なのですね。宗教曲、器楽曲、世俗曲をちりばめました。自分で詩も書く世俗曲の才気は、なかなか。しかも早死にした人らしい陰影が、音楽のあるのです。
27日(水)は、ヨハン・ローゼンミュラー。今年ライプツィヒで生誕400年を祝われた作曲家ですが、ヴェネツィアに移り住んで成功した人だけに、その世界は、まぎれもなくイタリア。聴き映えがします。アマンディーヌ・ベイエとリ・インコーニティのすてきなCDから、いくつか紹介します。
28日(木)は、ディートリヒ・ブクステフーデ。オルガン曲とカンタータで構成しましたが、コレギウム・アド・モザムというロッテルダムのアンサンブルのカンタータが、ノリノリで面白いです。
29日(金)は、クリストフ・グラウプナー。上の4人が全部17世紀なので、次にグラウプナーが来ると、18世紀の音楽がいかに明るくなったかがわかります。管弦楽組曲、カンタータ、フルート・ソナタを並べてみました。テレマンとじつにいい勝負だと感じます。
以上、お楽しみいただければ幸いです。
今週も楽しく聴きました。ありがとうございます。
初日のコラールコンチェルトには驚き(13声、17声!)もっと聴きたいと思いました。
ブクステフーデのカンタータ、アリアもレチタティヴォも無いところがわたしには新鮮でした。礒山先生が「ノリノリ」と予告されていたので、勝手にハードルを上げてしまっていたのですが、予想とちがってとっても穏やかなやさしいノリでした。性格の良い人々が輪になって踊っている感じのリズムで、ずっと聴いていたい気がしました。そして昨日は放送を聴きながら、音楽とはまったく関係ないのですが、時の流れを感じました。今季はじめてのストーブをつけたからです。先生の真似をして「もう秋じゃな」とつぶやいてみました。絶体絶命のなか真田幸村の心境になった礒山先生、ご無事でしたでしょうか。先生のご努力が良い実を結ぶことをお祈りします。
ストーブとは、旅情ですね・・。真田幸村は、大坂夏の陣です。加藤剛が幸村訳でその台詞を言ったのを、よく覚えています。終末です。
ごめんなさい、「幸村役」でした。ずっと「訳」と変換していたものですから、浮き世離れをしてしまいました。
初日のコラールコンチェルトには驚き(13声、17声!)もっと聴きたいと思いました。
ブクステフーデのカンタータ、アリアもレチタティヴォも無いところがわたしには新鮮でした。礒山先生が「ノリノリ」と予告されていたので、勝手にハードルを上げてしまっていたのですが、予想とちがってとっても穏やかなやさしいノリでした。性格の良い人々が輪になって踊っている感じのリズムで、ずっと聴いていたい気がしました。そして昨日は放送を聴きながら、音楽とはまったく関係ないのですが、時の流れを感じました。今季はじめてのストーブをつけたからです。先生の真似をして「もう秋じゃな」とつぶやいてみました。絶体絶命のなか真田幸村の心境になった礒山先生、ご無事でしたでしょうか。先生のご努力が良い実を結ぶことをお祈りします。