今月の「古楽の楽しみ」 ― 2017年07月08日 00時34分15秒
今月は、中世からバロックまでの「舞曲の歴史」に挑戦しました。たくさんCDを集め、手間だけはかけましたので、楽しんでいただけるといいなあ、と思います。以下、概要を。
10日(月) 中世
「十字軍の音楽」(マンロウ)、「パリの学徒たち」(ジル・バンショワ・アンサンブル)、「中世イタリアの舞曲」(アニマ・ムンディ・コンソート)、「フェラーラの宮廷音楽」(バーゼル・スコラ・カントールム)のCDその他から、エスタンピ、サルタレッロなどの舞曲を、歌も交えて集めました。
11日(火) ルネサンス
アテニャン出版の曲集に含まれるバス・ダンス、アルマンド、パヴァーヌ、ブランルといった定番もの(ドゥース・メモワール、ピッファロ)に加えて、マイネリオのバッロ(ムジカ・アンティクア)、ミランとカベソンのスペインもの(カペッラ・デ・ミニストレールス)、ホルボーンによるイギリスもの(カペッラ・デル・トッレ)を集めました。
12日(水) 17世紀(1)
ダウランドのリュート曲から憂いを帯びた3曲(ラゴスニック、キルヒホーフ)、プレトリウスの《テルプシコーレ》から陽気な10曲(フラウタンド・ケルン)、そして、あの「夜の王のバレ」から、第1の刻の抜粋と太陽王登場の〈グラン・バレ〉(ドセ)。お聴き逃しなくどうぞ。
13日(木) 17世紀(2)
ステージの舞曲を集めました。まずカヴァッリの歌劇《カリスト》から、序曲と第1幕、第3幕終わりの踊り場面(ヤーコプス)。それからいよいよリュリで、コメディ=バレ《恋は医者》抜粋(ミンコフスキ)と、歌劇(抒情悲劇)《アティス》のプロローグ(クリスティ)、《ファエトン》のシャコンヌ(ミンコフスキ)。全身フランス・モードに染まってしまい、終日へ。
14日(金) 17世紀(3)~18世紀
リュリ《アルミード》の〈パッサカリア〉は外せませんから、これ(クリスティ)を聴いてから、ポスト・リュリへ。まず、シャルパンティエ《メデ》第2幕のディヴェルティスマン(クリスティ)。次にカンプラのオペラ=バレ《ヴェネツィアの祭》から小さい曲を2つはさんで(ルセ)、最後を、ラモーのオペラ=バレ《みやびなインドの国々》第4幕第6場(クリスティ)で締めました。
踊りなど全然できない私ですが、数日、頭の中でシャコンヌとパッサカリアが回っていました。気持ちいいですよ!
「舞曲の歴史」面白かったです。耳馴染みのない曲も多くありましたが、礒山先生の解説を聞きながらあれこれイメージをふくらませ楽しみました。わたしが、いちばん上手に想像できたのは6頭の熊のダンスです(ウソ) 夜を4つの刻に分けてそれぞれの特徴が表されていることや、芸術が無いと人間は病気になってしまうと芸術たちが言っているエピソードなどとても面白かったです。そして最終日の今日は、ヨーロッパの歴史にかかったらアメリカは《未開の国》なんだなと腑に落ちたりしました。また面白い特集してください。
暑さ厳しいことでしょう。どうぞおだいじに。
久美さん、いつもありがとう。ところでお住まいのあたりは、涼しいんですか?やっぱり暑いような話も聞こえてきますが・・。暑いのも、歌のネタですよね。
暑さ厳しいことでしょう。どうぞおだいじに。