重圧の長崎(3)--その第2日2015年11月25日 22時53分32秒

第1日の審査が終わったところで、体温を測ってみました。すると、38℃なのですね。案外、ある。そこで夕食会は欠席させていただき、豚骨ラーメン(←好きでない)をさっと食べて、ホテルで休みました。

ゆっくりしたので、朝の気分は悪くありません。顔つきも昨日とはまったく違うとのことで、何とか完遂できそうだと予測し、同声合唱・混声合唱の審査に臨みました。

20名から80名ぐらいの団体が続く中で、128名という巨大な女声合唱団が出てきました。HIKARI BRILLANTE、愛知県です。大編成の合唱団は指揮者としてぜひ指揮してみたいものだそうですが、私はバッハが持ち場なので、大編成尊からず。響きが太くなるのはご勘弁願いたい、という気持ちがあります。

ところがこの団体は、指揮者雨森文也さんの耳の良さで、音がシャープに揃っている。アンサンブルも打てば響くごとしで、何より、128人全員が光り輝くような喜悦感をもって歌っている。これはまいった、1位!ということになりました(正式結果では2位)。いつぞや知立で見た創作オペラを思い出しましたが、この生き生き感は、中京のメンタリティとも、かかわっているのでしょうか。

いくつもの男声合唱を擁してレベルの高かった同声が終わり、混声に入ると、激戦は最高潮に。千葉県代表のVOCE ARMONICAが鉄壁の合唱を聴かせ、「ここまでやられては後が・・」と思っていたら、次に出てきた佐賀県代表のMODOKIという合唱団が、正反対のやわらかなタッチで、心潤す、愛のある合唱。私は涙が止まらなくなってしまい、これを1位とさせていただきました(結果1位)。自由曲は、三善晃先生の《嫁ぐ娘に》から。やはり、曲の良さも大きいと思うのですね。コンクール向けありありの曲には、結局感動できません。

講評には原稿を用意して臨み、座談会も、専門的なことは清水敬一さんにお助けいただきながらですが、なんとか完遂することができました。

コメント

_ 2138 ― 2015年11月26日 21時25分05秒

おつかれさまでした。はじめてコメントいたします。
審査がより良いものになるためにも、先生のような「合唱は専門外の、音楽の専門家」に加わっていただくことが、大切であると私は考えます。
先生はすでにベテラン審査員の域に達していらっしゃっると存じますが、来年以降もスケジュールと心身の許す限り、オファーがありましたら、ご登板願えたらと存じます。

_ I招聘教授 ― 2015年11月26日 23時34分48秒

ありがとうございます。ただ、その条件を本当にいい結果に結びつけるのは、至難の業です。機会がありましたら、努力しようと思います。

_ ダヴィデヒデ ― 2015年11月29日 11時09分21秒

招聘教授!
審査員個別の点数表が表示されないのでまだ判りませんが、この内容からお察ししますに随分と期待を裏切られる鉄板のご評価のご様子(笑)!
体調不良がそうさせてしまわれたのでしたら本当に残念でなりません!
昨日も合唱指揮者協会の会議で先生のお話でひとしきり盛り上がらせて頂きました!
今後とも合唱連盟・合唱指揮者協会共々、日本の誇る文化として“合唱”が定着し世界からも認められる様お導き下さいませ! お疲れ様でございました! 
清水敬一も大そう興奮して先生との会談の様子を語ってくれました!!

_ I招聘教授 ― 2015年11月29日 23時02分24秒

ダヴィデヒデさん、ありがとうございます。前半の意味がもうひとつわかりませんが(笑)、少しずつ、大事なことがわかってきている感じはあります。でも、点数が即刻表示されなかったのは幸いでした。友達をなくす採点をしましたので(汗)。

_ ダヴィデヒデ ― 2015年11月30日 00時55分11秒

ハーモニー新年号で表示されますので先生の点数をフォントアップ且つ太字表記にしてもらえるようお願いしてみますね(笑)

_ I招聘教授 ― 2015年11月30日 06時58分35秒

シャレになりませんよ。大いに気に病んでいますので。

_ ダヴィデヒデ ― 2015年12月03日 08時18分48秒

しつこくて申し訳ありません!
でも本当に合唱界は特にコンクールでの評価に於いて合唱関係者の中で凝り固まって来つつある価値観打破と音楽の本質へと向かう道筋を付けて頂きたいと先ずは合唱指揮者達がそう言う意識を持って行かなければならないと様々なイベントで先生に縋っております!! 決して快いことばかりとは思いませんが、内部からでは中々進まぬ道ですので何卒宜しくお導き下さいっ!!

_ I招聘教授 ― 2015年12月03日 08時34分29秒

そんな力が自分にあるとは正直思えませんが、そういう席に自分がいるということにどういう意味があるかは、おっしゃるとおりかもしれませんね。重圧ますますですが、ありがたいことだとも思います。

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