ツキの帰趨2017年04月27日 23時38分04秒



これは東大の正門を入ったところから、南側を撮ったものです。昔いたのは左側の建物ですが、ずいぶん建物が増えて、密集した感じになりました。

通っていたのは半世紀近く前ですから、変化して当然。昔は胃が痛いのをがまんして通っていたわけですが、さすがにこれだけ歳月が経つと、ゆとりをもって眺められます。

訪れたのは、書類を1つ作ってもらうため。どんな対応になるのか、後日また取りに行くことになるのだろうな、となどと思って依頼書を出したところ、若くかわいい職員さんがきわめて感じのいい対応で、手際よく、その場で作ってくれました。手数料なし。ちょっとうきうきした気分になって、理事をしているある財団に向かいました。

そこでふと気になったのは、この出来事が夜のコンサートに与える影響です。ご承知のように、私はツキの量は一定、事前に思わしくないことがあると本番がうまくいき、万事順調のときは本番で何かがある、という立場なので、これはどうなのかと心配になってきました。

本番というのは朝日カルチャー新宿校のレクチャーコンサート(26日)。大ブレイク中の瀬川裕美子さんの弾く《ゴルトベルク変奏曲》ということで、たくさんのお客様に来ていただきました。

瀬川さんの同曲CDは、演奏ももちろんですが、各変奏に標題を付けるセンスや御自身の解説がたいしたもので、私はその標題と、ライナーノートから抜粋した2つぐらいのセンテンスを、変奏の間でアナウンスすることにしました。これは音楽の流れを止めてしまう危険のあることですが、30も変奏のある曲だと、途中でどこだかわからなくなってしまうのが、私も経験してきたこと。ですので、各変奏の個性をしっかり把握してもらう方に賭けました。レクチャーコンサートですからね。

瀬川さん、とても良かったです。頭のいい方で、哲学や諸芸術に関心を寄せる、幅の広いところがあります。ウェーベルンやブーレーズについて、とくに熱く語られます。ご注目ください。


コメント

_ 瀬川裕美子 ― 2017年04月28日 09時13分53秒

礒山先生
研究熱心な朝日カルチャーセンターに集う皆様方の中で、1つ1つのゴルトベルク変奏曲にじっくり向き合うことが出来た、大変貴重な機会でした。先生に1曲ずつアナウンス頂くという企画から、素晴らしいご助言等、本当にお世話になりありがとうございました。リピートなしで、一気呵成にゴルトベルクを演奏してきた瀬川にとって、今回はとてもよい転機になりました!(^^)

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