最後の委員会 ― 2013年01月06日 23時35分19秒
日本音楽学会には、常任委員会という制度があります。そこに5人の委員の先生方と職員・幹事のスタッフがいて、学会の中枢業務を取り仕切っている。会長の職務というのは、事実上この委員会を率いる形で進められてゆきます。実務を担当して多忙なのは、職員・幹事の方々です。
学会の雑務というのは、やって面白いものではないと思う。みな、ある段階(たとえば後期博士課程)で引き受ける責任として、勉強しながら取り組んでくれるわけです。それにしても、6年間、委員・職員・幹事の方々が、本当によくやってくれました。とくに最後の2年間は、終了後飲食という習慣が根付いたこともあり、強い一体感が生まれていたといっても、勘違いではないと思います。というわけで、最後の委員会の終了後に撮った写真をご覧いただきます。スマホの自動シャッターで、結構よく撮れるものですね。

会場の芸大を出、ちょうど半数の方々と、上野の絶好のお店で飲食(「飲」は当然ワインです)。和気あいあいで楽しく、これまでありがたかったなあと思い、またこういう機会がもうなくて残念、と思いました。2月に「全国委員会」というイベントがあって、すべて終了です。
日体大に学ぶ ― 2013年01月05日 23時17分43秒
箱根駅伝で特定の大学を応援し、楽しみに見ている、と申し上げましたね。私の卒業した大学、勤務した大学は、駅伝に関係なし。白状しますと、私の応援している大学は、日体大なのです。あるとき何らかの理由で好きになったのですが、その理由は覚えていません。
しかし応援の成果ははかばかしくなく、去年はタスキがつながらないという惨状。今年もマスコミの注目はほとんどありませんでした。しかし私は、案外勝負できるのではないかと思っていましたよ。主将の服部がたいへんな根性の持ち主であることは知っていましたし、その彼が、山登りに並々ならぬ自信を示していたからです。
1日目、結構好調な滑り出し。4区の木村ががんばり、東洋大と約2分差で服部にタスキが渡ったときには、これは逆転できるのではないか、と、そわそわ気分になってきました。抜いたばかりか、3分近い差を付けてゴールする快走は、ご存じのとおりです。いや~良かった。
とはいえ、総合優勝はあやしいと思っていました。東洋大、駒大に比べると復路の陣容は平凡に思え、2分35秒差では、逆転がありうると思ったからです。まず6区が危ない。例年6区は日体大の鬼門で、東洋大は主将の市川。追いつかれてしまう危険が大です。
と思っていたら、鈴木が意外な快走。その後も、平凡に思えた4年生たちがみな区間2位のピッチで、差をどんどん広げていくではありませんか。こういう勢いの原動力は、なんなんでしょう。あたかも駅伝の神様が、後ろに立っているかのようでしたね。
つくづく思ったこと。やはり失敗したときにどれだけ学ぶかが重要です。いちばん学ぶ可能性のある、ある意味では大チャンスが、失意の時。でも浪費してしまうことが多いですよね。一念発起し、ストイックな精進を重ねた日体大の学生たちは立派でした。あとあと、失敗して良かった、と振り返るに違いありません。
一方の私。新年早々こんなにツキを使ってしまって、野球が始まったら、目も当てられないことになるのでは。今朝の新聞に、WBCの山本監督がおみくじで自分の背番号と大吉を引き当て、大喜びしているとの記事が出ていました。「ぬか喜び」という言葉を思い出し、思わず寒気がしました。
しかし応援の成果ははかばかしくなく、去年はタスキがつながらないという惨状。今年もマスコミの注目はほとんどありませんでした。しかし私は、案外勝負できるのではないかと思っていましたよ。主将の服部がたいへんな根性の持ち主であることは知っていましたし、その彼が、山登りに並々ならぬ自信を示していたからです。
1日目、結構好調な滑り出し。4区の木村ががんばり、東洋大と約2分差で服部にタスキが渡ったときには、これは逆転できるのではないか、と、そわそわ気分になってきました。抜いたばかりか、3分近い差を付けてゴールする快走は、ご存じのとおりです。いや~良かった。
とはいえ、総合優勝はあやしいと思っていました。東洋大、駒大に比べると復路の陣容は平凡に思え、2分35秒差では、逆転がありうると思ったからです。まず6区が危ない。例年6区は日体大の鬼門で、東洋大は主将の市川。追いつかれてしまう危険が大です。
と思っていたら、鈴木が意外な快走。その後も、平凡に思えた4年生たちがみな区間2位のピッチで、差をどんどん広げていくではありませんか。こういう勢いの原動力は、なんなんでしょう。あたかも駅伝の神様が、後ろに立っているかのようでしたね。
つくづく思ったこと。やはり失敗したときにどれだけ学ぶかが重要です。いちばん学ぶ可能性のある、ある意味では大チャンスが、失意の時。でも浪費してしまうことが多いですよね。一念発起し、ストイックな精進を重ねた日体大の学生たちは立派でした。あとあと、失敗して良かった、と振り返るに違いありません。
一方の私。新年早々こんなにツキを使ってしまって、野球が始まったら、目も当てられないことになるのでは。今朝の新聞に、WBCの山本監督がおみくじで自分の背番号と大吉を引き当て、大喜びしているとの記事が出ていました。「ぬか喜び」という言葉を思い出し、思わず寒気がしました。
1月のイベント ― 2013年01月04日 09時34分03秒
年末年始の「古楽の楽しみ」についてご案内するのを忘れてしまいました。次は26日からですが、詳細は追って。例により、1月の公開イベントを、私自身の整理を兼ねてご案内いたします。
5日(土)10:00 朝日カルチャーセンター新宿校 バッハの世俗カンタータ講座 第215番《お前の幸をたたえよ、祝福されたザクセン》、第206番《しのび流れよ、戯れる波》。前者には、《ロ短調ミサ曲》〈オザンナ〉の原曲が含まれています。
12日(土)14:00(←イレギュラー) 楽しいクラシックの会(立川、錦町地域学習館) ワーグナー連続講座 《ローエングリン》に入ります。まず第1幕を。終了後、新年会があります。来月にはコンサートもありますので、ご加入のチャンスです(お問い合わせは渡辺公子さんまで ℡042-527-4801、violine@wf6.so-net.ne.jp)。
13日(日)14:00 まつもとバッハの会 松本深志高校教育会館 連続講座「バッハの仕事場を覗く」第3回「音楽の趣味、生活の趣味」
16日(水)13:00 朝日カルチャーセンター新宿校 《マタイ受難曲》徹底研究講座 いよいよ「ゲツセマネの園」の場面にさしかかります。詳し~くやります。
18日(金)~20日(日) 埼玉ヴォーカルアンサンブル・コンテストで審査員をします。審査には反省がつきものですが、なんとかいい審査をしたいと思います。
26日(土)13:00 朝日カルチャーセンター横浜校 「魂のエヴァンゲリスト」講座 ライプツィヒ時代中期の章(時流の外に新しさを求めて)から、コレギウム・ムジクム活動について扱います。
30日(水)13:00 朝日カルチャーセンター新宿校 《マタイ受難曲》徹底講座 16日の進度によりますが、捕縛の劇的場面を視野に入れています。
今月も、どうぞよろしく。
5日(土)10:00 朝日カルチャーセンター新宿校 バッハの世俗カンタータ講座 第215番《お前の幸をたたえよ、祝福されたザクセン》、第206番《しのび流れよ、戯れる波》。前者には、《ロ短調ミサ曲》〈オザンナ〉の原曲が含まれています。
12日(土)14:00(←イレギュラー) 楽しいクラシックの会(立川、錦町地域学習館) ワーグナー連続講座 《ローエングリン》に入ります。まず第1幕を。終了後、新年会があります。来月にはコンサートもありますので、ご加入のチャンスです(お問い合わせは渡辺公子さんまで ℡042-527-4801、violine@wf6.so-net.ne.jp)。
13日(日)14:00 まつもとバッハの会 松本深志高校教育会館 連続講座「バッハの仕事場を覗く」第3回「音楽の趣味、生活の趣味」
16日(水)13:00 朝日カルチャーセンター新宿校 《マタイ受難曲》徹底研究講座 いよいよ「ゲツセマネの園」の場面にさしかかります。詳し~くやります。
18日(金)~20日(日) 埼玉ヴォーカルアンサンブル・コンテストで審査員をします。審査には反省がつきものですが、なんとかいい審査をしたいと思います。
26日(土)13:00 朝日カルチャーセンター横浜校 「魂のエヴァンゲリスト」講座 ライプツィヒ時代中期の章(時流の外に新しさを求めて)から、コレギウム・ムジクム活動について扱います。
30日(水)13:00 朝日カルチャーセンター新宿校 《マタイ受難曲》徹底講座 16日の進度によりますが、捕縛の劇的場面を視野に入れています。
今月も、どうぞよろしく。
自分へのプレゼント ― 2013年01月03日 09時15分13秒
去年はまあまあがんばったという判定のもとに、自分に何かプレゼントをしたいと思い立ちました。となると、Windows8を搭載した新マシンの購入が、候補になります。エイサーのマシンを使って何年にもなりますから、機も熟しています。
しかし、かなり逡巡しました。というのも、旧マシンを使って、何の不自由もないからなのです。それに研究室がもうありませんから、旧マシンの行き場がない。それでも購入を決断したのは、年末年始に新しいPC環境を楽しみたい、と思ったからでした。メーカーはマウスコンピューターを選び、ほどほどのスペックをもつ、SSD仕様のデスクトップを注文しました。
到着が、12月30日。旧マシンよりトータルでかなり安いのですが、申し分なく速く、快適です。横幅の広いディスプレイに、情報量豊かな映像が美麗に広がる。技術の進歩は、速いですね。
Windows8。スマホそっくりの画面が巨大サイズでど派手にあらわれることに、まずびっくりしました。しかし妙にコマーシャルベースで、餌がたくさん撒いてある割に、中味がない(と思う)。若い世代の感覚にフィットする部分はあるのでしょうが、はっきりした目的をもってパソコンを使う人たちには、わずらわしいスタート画面だと感じます。
そう思うのは、私がグーグル派であるからかもしれません。マイクロソフト派のユーザーには、たくさんのサービスが用意されていますから。でも、メーラーにしろ検索にしろ、すぐには変えられませんよね。そこでブラウザには、Google Chromeを導入。しばらく慣れてみます。
部屋を片付けて空間を作り、Windows7の旧マシンを、新マシンと並べて使うことにしました。これが、断然いい。右のディスプレイに情報を提示し、左のディスプレイで作業するという、効率のいい形を取れます。また、旧マシンにインストールしてあるアプリをそのまま使って、新マシンの環境は新たに整備していくことができる。面倒な環境の移行は、それなら必要ありません。楽しんで、使っていきたいと思います。
しかし、かなり逡巡しました。というのも、旧マシンを使って、何の不自由もないからなのです。それに研究室がもうありませんから、旧マシンの行き場がない。それでも購入を決断したのは、年末年始に新しいPC環境を楽しみたい、と思ったからでした。メーカーはマウスコンピューターを選び、ほどほどのスペックをもつ、SSD仕様のデスクトップを注文しました。
到着が、12月30日。旧マシンよりトータルでかなり安いのですが、申し分なく速く、快適です。横幅の広いディスプレイに、情報量豊かな映像が美麗に広がる。技術の進歩は、速いですね。
Windows8。スマホそっくりの画面が巨大サイズでど派手にあらわれることに、まずびっくりしました。しかし妙にコマーシャルベースで、餌がたくさん撒いてある割に、中味がない(と思う)。若い世代の感覚にフィットする部分はあるのでしょうが、はっきりした目的をもってパソコンを使う人たちには、わずらわしいスタート画面だと感じます。
そう思うのは、私がグーグル派であるからかもしれません。マイクロソフト派のユーザーには、たくさんのサービスが用意されていますから。でも、メーラーにしろ検索にしろ、すぐには変えられませんよね。そこでブラウザには、Google Chromeを導入。しばらく慣れてみます。
部屋を片付けて空間を作り、Windows7の旧マシンを、新マシンと並べて使うことにしました。これが、断然いい。右のディスプレイに情報を提示し、左のディスプレイで作業するという、効率のいい形を取れます。また、旧マシンにインストールしてあるアプリをそのまま使って、新マシンの環境は新たに整備していくことができる。面倒な環境の移行は、それなら必要ありません。楽しんで、使っていきたいと思います。
新年のご挨拶 ― 2013年01月02日 08時15分12秒
皆様、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
定年後に迎える最初のお正月。今年は流れにまかせながら、昨年の後半と同様、ひとつひとつのことを丁寧に、準備してケアしていこうと思います。去年1つだった非常勤は3つになりそうで、カルチャーも(生活のために)増やしましたから、かなり忙しくなりそうな予感。体調に気を配らなくてはいけませんね。
ここしばらく、年賀状に手抜きをしていました。今年も作らぬまま新年を迎えてしまいましたが、元旦にいただいた枚数はかなりのもので、その中には、目上の方々も含まれています(汗)。失礼ながら、後追いで処理することにいたします。
新年の楽しみは、やはり箱根駅伝ですね。いつも何の関係もない特定の大学を応援しているので、今年も楽しみたいと思います。早起きして、1区から見ています。ともあれ、皆様のよき新年をお祈りいたします。
定年後に迎える最初のお正月。今年は流れにまかせながら、昨年の後半と同様、ひとつひとつのことを丁寧に、準備してケアしていこうと思います。去年1つだった非常勤は3つになりそうで、カルチャーも(生活のために)増やしましたから、かなり忙しくなりそうな予感。体調に気を配らなくてはいけませんね。
ここしばらく、年賀状に手抜きをしていました。今年も作らぬまま新年を迎えてしまいましたが、元旦にいただいた枚数はかなりのもので、その中には、目上の方々も含まれています(汗)。失礼ながら、後追いで処理することにいたします。
新年の楽しみは、やはり箱根駅伝ですね。いつも何の関係もない特定の大学を応援しているので、今年も楽しみたいと思います。早起きして、1区から見ています。ともあれ、皆様のよき新年をお祈りいたします。
過ぎゆく年の思い出 ― 2012年12月31日 15時11分15秒
皆様今年もお世話になりました。写真を平素管理していないのでわずかなのですが、今年の思い出のスナップを3点、最後に公開します。

3月、いずみホールでヴォルフ先生と。バッハのオルガン作品シリーズの大成功は、先生のご協力のたまもの。この日の演奏者はロレンツォ・ギエルミ氏でした。

この写真、もっと大きくしたかったのですが、できないようです。12月、須坂でのコンサートの終了後に。前列左から谷口洋介さん、久元祐子さん、私、大峡喜久代さん(すざかバッハの会会長)、岩森美里さん、大武彩子さん。後列はスタッフですが、中央がトラヴェルソで出演の塩嶋達美さん。その右に、まさお君の顔も見えます。人間の身体の大きさの様々を実感させる写真ではあります(汗)。

この写真、もっと小さくしたかったのですができないようです(汗)。12月、立川でのコンサート終了後、大爆発の興奮さめやらぬ(?)塚越慎子さんと。
今朝思わぬ方からワインをお送りいただいたので、今夜はそれを飲みながら年を越します。思い出のある、しかしなかなか出会えない、シチリアの「ドンナ・フガータ」というワインです。送ってくださった方のアドレスを知りませんので、ここに感謝を記しておきます。皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。
《ロ短調ミサ曲》新企画 ― 2012年12月30日 08時48分30秒
1月15日以降も講演や授業の素材として取り上げ、たいへんお世話になった《ロ短調ミサ曲》。この曲がらみで、新しい企画が生まれました。思わぬきっかけでいただいたお仕事です。
私の尊敬する名合唱指揮者、雨森文也さんからお便りをいただきました。開いてみると、CANTUS ANIMAEという合唱団(コンクールで聴いたことがありますが東京を代表する優秀な合唱団です)で《ロ短調ミサ曲》を取り上げるので、ご協力いただけないか、とのご依頼が、熱い文章で綴られています。どうやら、野球でいえばGMのような役割を考えておられるご様子。もちろん、喜んでお引き受けしました。
12月29日、今年の最後の仕事として、最初のレクチャーを行いました。《ロ短調ミサ曲》は成立の経緯がややこしく、そこから入ると遠回りになってしまいますから、今回は、合唱団が〈キリエ〉を練習しておくことを前提に解説を〈キリエ〉に絞り、実践に行き届くよう、具体的かつ詳細に行うという方針を立てました。
全員起立、はちきれんばかりの明るさで迎えていただき、パソコンのトラブルにもめげず始まった講演が、2時間半。自筆譜を投射したり、演奏の聴き比べを行ったりしながら進めましたが、これほどよく笑ってくださる聴き手は初めて。冗談を言わなくても笑ってくださるので、進行が楽です(笑)。その後、実際の演奏が始められ、私の考えを述べたり、議論したりしたのが、1時間強。力が入りすぎて、この時点でノドが枯れてしまいました。
信頼できる方々といっしょに音楽を作りあげてゆくのは、私の最大の喜びです。しかしここまで関与すると、責任重大という感じがひしひし。小舟で大海に乗り出したような不安も感じます(注:小舟というのは私のこと。演奏家ではありませんので)。何とか勉強して、結果を出したいと思います。
小さなお店が貸し切り、すし詰めになった打ち上げで、団員のエネルギーが爆発。大声で話しても会話が成立しにくい、という状況になりました。すでに声が枯れていては対応できず、楽しかったのですが、解散前に帰宅。来年に、大きな課題ができました。
私の尊敬する名合唱指揮者、雨森文也さんからお便りをいただきました。開いてみると、CANTUS ANIMAEという合唱団(コンクールで聴いたことがありますが東京を代表する優秀な合唱団です)で《ロ短調ミサ曲》を取り上げるので、ご協力いただけないか、とのご依頼が、熱い文章で綴られています。どうやら、野球でいえばGMのような役割を考えておられるご様子。もちろん、喜んでお引き受けしました。
12月29日、今年の最後の仕事として、最初のレクチャーを行いました。《ロ短調ミサ曲》は成立の経緯がややこしく、そこから入ると遠回りになってしまいますから、今回は、合唱団が〈キリエ〉を練習しておくことを前提に解説を〈キリエ〉に絞り、実践に行き届くよう、具体的かつ詳細に行うという方針を立てました。
全員起立、はちきれんばかりの明るさで迎えていただき、パソコンのトラブルにもめげず始まった講演が、2時間半。自筆譜を投射したり、演奏の聴き比べを行ったりしながら進めましたが、これほどよく笑ってくださる聴き手は初めて。冗談を言わなくても笑ってくださるので、進行が楽です(笑)。その後、実際の演奏が始められ、私の考えを述べたり、議論したりしたのが、1時間強。力が入りすぎて、この時点でノドが枯れてしまいました。
信頼できる方々といっしょに音楽を作りあげてゆくのは、私の最大の喜びです。しかしここまで関与すると、責任重大という感じがひしひし。小舟で大海に乗り出したような不安も感じます(注:小舟というのは私のこと。演奏家ではありませんので)。何とか勉強して、結果を出したいと思います。
小さなお店が貸し切り、すし詰めになった打ち上げで、団員のエネルギーが爆発。大声で話しても会話が成立しにくい、という状況になりました。すでに声が枯れていては対応できず、楽しかったのですが、解散前に帰宅。来年に、大きな課題ができました。
ライプツィヒ・バッハ音楽祭ご案内 ― 2012年12月28日 21時50分48秒
今年訪れたライプツィヒ・バッハ音楽祭、来年も来てくれという話になっており、そのつもりでいましたが、朝日旅行社さんとタイアップして、「朝日移動教室・音楽の旅」のシリーズとして皆様とご一緒できることになりました。いち早くご案内します。
来年6月18日(火)から25日(火)までの8日間。「キリストの生涯」というテーマを打ち出しているバッハ祭でコンサート4つ、ドレスデンで新演出の《さまよえるオランダ人》を鑑賞します。飛行機はルフトハンザ、私の全公演解説付きで、498,000という値段がついています。私のお誘い文を引用しておきます。ご都合のつく方の参加をお待ちしています。お問い合わせは朝日サンツァーズ(03-5777-3377、06-6345-1447、052-222-3334)まで。
♪「ライプツィヒ・バッハ音楽祭2013」に、最高潮のタイミングを捉えて乗り込みましょう。「2013」の最高の出し物はガーディナーの指揮する《ヨハネ受難曲》だと思いますが、これを手始めに、ヘルマン・マックスによるカンタータおよびC.P.E.バッハのオラトリオ、ガーディナーによる2曲のオラトリオ、聖トーマス教会合唱団によるクロージング《ロ短調ミサ曲》を聴くというプランは、音楽祭に参加するもっとも贅沢、かつ効率の良い方法であると思います。ちなみにマックスはバッハ・メダルの受賞者で、いま幅広く活躍している、本格的な古楽演奏家です。
6月のドイツは、天候も安定し、日も長くなって、観光にはもっとも適した季節。美しきバロック都市ドレスデンで、当地で初演されたワーグナー《さまよえるオランダ人》の新プロダクションを鑑賞できるのも楽しみです。演目の解説には万全を期すつもりですので、お付き合いいただければ幸いです。
注:マックスの演奏するカンタータは第68番、ガーディナーのオラトリオとは復活祭オラトリオと昇天祭オラトリオです。《ロ短調ミサ曲》のオーケストラはフライブルク・バロック・オーケストラとなっています。
来年6月18日(火)から25日(火)までの8日間。「キリストの生涯」というテーマを打ち出しているバッハ祭でコンサート4つ、ドレスデンで新演出の《さまよえるオランダ人》を鑑賞します。飛行機はルフトハンザ、私の全公演解説付きで、498,000という値段がついています。私のお誘い文を引用しておきます。ご都合のつく方の参加をお待ちしています。お問い合わせは朝日サンツァーズ(03-5777-3377、06-6345-1447、052-222-3334)まで。
♪「ライプツィヒ・バッハ音楽祭2013」に、最高潮のタイミングを捉えて乗り込みましょう。「2013」の最高の出し物はガーディナーの指揮する《ヨハネ受難曲》だと思いますが、これを手始めに、ヘルマン・マックスによるカンタータおよびC.P.E.バッハのオラトリオ、ガーディナーによる2曲のオラトリオ、聖トーマス教会合唱団によるクロージング《ロ短調ミサ曲》を聴くというプランは、音楽祭に参加するもっとも贅沢、かつ効率の良い方法であると思います。ちなみにマックスはバッハ・メダルの受賞者で、いま幅広く活躍している、本格的な古楽演奏家です。
6月のドイツは、天候も安定し、日も長くなって、観光にはもっとも適した季節。美しきバロック都市ドレスデンで、当地で初演されたワーグナー《さまよえるオランダ人》の新プロダクションを鑑賞できるのも楽しみです。演目の解説には万全を期すつもりですので、お付き合いいただければ幸いです。
注:マックスの演奏するカンタータは第68番、ガーディナーのオラトリオとは復活祭オラトリオと昇天祭オラトリオです。《ロ短調ミサ曲》のオーケストラはフライブルク・バロック・オーケストラとなっています。
2012年回顧 ― 2012年12月25日 15時26分40秒
クリスマス、いかがお過ごしですか。ちょっと早いですが、今年の回顧をさせてください。
今年は、ずいぶんがんばった実感があります。定年で未知の世界に踏み出しましたが、あちこちに足を伸ばす生活になったのは想定外で、秋から年末にかけての盛り上がりも、予想を超えたことでした。
1つ1つの仕事を前より丁寧にケアする、という原則を立てました。これによって時間は詰まってしまいましたが、諸々のイベントの成功率が高くなり、関係させていただいている団体や会と、結びつきをいっそう深めることのできたのが何よりでした。反省としては、まとまった勉強ができなかったことです。そこで、今年の十大ニュース、いかせてください。
1.定年で国立音大を退職。在職中は多くの方々にお支えいただき、感謝しております。招聘教授、名誉教授の肩書きをいただきました。
2.くにたちiBACHコレギウムの仲間たちと、日本初演後80年記念の《ロ短調ミサ曲》を演奏。生涯の思い出です。
3.日本音楽学会会長として最後の全国大会を迎え、「音楽と宗教」に関するシンポジウムをコーディネート。
4.ライプツィヒ・バッハ祭で、受賞者鈴木雅明さんに寄せる祝辞。
5.いずみホールのウィーン音楽祭 in Osaka、内容・集客とも大成功のうちに閉幕。オルガン・シリーズが好調でバッハのオルガン作品全曲演奏会をスタートさせられたのも、大きな出来事でした。
6.大阪音大から客員教授としてのお招きをいただき、講演会を2回開催。
7.すざかバッハの会10周年。《ロ短調ミサ曲》をテーマにお話しし、最後に記念コンサートを催して涙しました。
8.まつもとバッハの会で11年ぶりに連続講座を再開。ステージから転落の出来事付き。
9.同僚の先生たちと『教養としてのバッハ』を出版(アルテス・パブリッシング)。著作がこれだけにとどまったのは反省。
10.サントリー芸術財団の仕事をお手伝い。とくに心に残ったのは、ウィーン・フィルのメンバーにくっついて被災地を訪問したことです。
と挙げてみましたが、聖心女子大に2年ぶりに出講したこと、「楽しいクラシックの会」がワーグナー・プロジェクトやコンサートで盛り上がっていること、「古楽の楽しみ」の放送がリレー企画などにより順調に進んでいること、など大事なことが入れられませんでした。ニュース性を優先した結果です。関係の方々、申し訳ありません。
何より、体調が良かったことでこのように活動できました。ありがたいことです。
今年は、ずいぶんがんばった実感があります。定年で未知の世界に踏み出しましたが、あちこちに足を伸ばす生活になったのは想定外で、秋から年末にかけての盛り上がりも、予想を超えたことでした。
1つ1つの仕事を前より丁寧にケアする、という原則を立てました。これによって時間は詰まってしまいましたが、諸々のイベントの成功率が高くなり、関係させていただいている団体や会と、結びつきをいっそう深めることのできたのが何よりでした。反省としては、まとまった勉強ができなかったことです。そこで、今年の十大ニュース、いかせてください。
1.定年で国立音大を退職。在職中は多くの方々にお支えいただき、感謝しております。招聘教授、名誉教授の肩書きをいただきました。
2.くにたちiBACHコレギウムの仲間たちと、日本初演後80年記念の《ロ短調ミサ曲》を演奏。生涯の思い出です。
3.日本音楽学会会長として最後の全国大会を迎え、「音楽と宗教」に関するシンポジウムをコーディネート。
4.ライプツィヒ・バッハ祭で、受賞者鈴木雅明さんに寄せる祝辞。
5.いずみホールのウィーン音楽祭 in Osaka、内容・集客とも大成功のうちに閉幕。オルガン・シリーズが好調でバッハのオルガン作品全曲演奏会をスタートさせられたのも、大きな出来事でした。
6.大阪音大から客員教授としてのお招きをいただき、講演会を2回開催。
7.すざかバッハの会10周年。《ロ短調ミサ曲》をテーマにお話しし、最後に記念コンサートを催して涙しました。
8.まつもとバッハの会で11年ぶりに連続講座を再開。ステージから転落の出来事付き。
9.同僚の先生たちと『教養としてのバッハ』を出版(アルテス・パブリッシング)。著作がこれだけにとどまったのは反省。
10.サントリー芸術財団の仕事をお手伝い。とくに心に残ったのは、ウィーン・フィルのメンバーにくっついて被災地を訪問したことです。
と挙げてみましたが、聖心女子大に2年ぶりに出講したこと、「楽しいクラシックの会」がワーグナー・プロジェクトやコンサートで盛り上がっていること、「古楽の楽しみ」の放送がリレー企画などにより順調に進んでいること、など大事なことが入れられませんでした。ニュース性を優先した結果です。関係の方々、申し訳ありません。
何より、体調が良かったことでこのように活動できました。ありがたいことです。
「あ」の母音 ― 2012年12月23日 07時06分24秒
私の名前は、7シラブルのうち4つが「あ」の母音です。そう思ってみると、日本の地名、人名には、5母音のうち「あ」を使ったものが圧倒的に多い。私が住んだことのある地名でも、上山田、高崎、蓮田は「あ」が中心です。そのことに、妙に心惹かれる昨今でした。
昨日総武線に乗っていて、思わず耳がそばだちました。隣に座ったアメリカ人が「NAKANO」の発音を練習していて、ナにアクセントを付けたり、カにアクセントを付けたりしている。そして、「同じ母音が続く言葉は発音がむずかしい。英語にはそれは少ない。とくにaの母音はほとんどない」と言ったのです。ほう。
ドイツ語もそういえばそんな気がするので、人口10位までの都市名を調べたところ、「ア」を含むのは、ハンブルク、フランクフルト、シュトゥットガルトのみ。ちなみに母音の数は、合計20です。イタリアはずっと「ア」が多くなりますが、日本には少ない「イ」が妙に多いのは、意外。
日本の人名、地名を考えてみると、たとえば次のような漢字を含むものは、「オールA」の可能性をもっています。中、高、田、坂、山、川、片、正、楢、畑、花、浜、原、若、笹、鎌、茅、朝、穴・・・まだまだありますね。明るい響きが好まれるのでしょうか。
昨日総武線に乗っていて、思わず耳がそばだちました。隣に座ったアメリカ人が「NAKANO」の発音を練習していて、ナにアクセントを付けたり、カにアクセントを付けたりしている。そして、「同じ母音が続く言葉は発音がむずかしい。英語にはそれは少ない。とくにaの母音はほとんどない」と言ったのです。ほう。
ドイツ語もそういえばそんな気がするので、人口10位までの都市名を調べたところ、「ア」を含むのは、ハンブルク、フランクフルト、シュトゥットガルトのみ。ちなみに母音の数は、合計20です。イタリアはずっと「ア」が多くなりますが、日本には少ない「イ」が妙に多いのは、意外。
日本の人名、地名を考えてみると、たとえば次のような漢字を含むものは、「オールA」の可能性をもっています。中、高、田、坂、山、川、片、正、楢、畑、花、浜、原、若、笹、鎌、茅、朝、穴・・・まだまだありますね。明るい響きが好まれるのでしょうか。
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