2016年を送る2016年12月30日 23時11分26秒

今まだ、30日です。皆様には今年もお世話になり、ありがとうございました。恒例の1年のまとめをしますが、ダブルブッキングを何回とかそういうことではなく、来年に向けて前向きに総括させていただきます。

今年は、(1)途中から年齢が大台に乗りました。未知の世界に踏み込む不安がありましたが、昔予想したように般若心経を筆写して心を清めるという人生には、まったくなりませんでした。定年後5年にして、今年が一番仕事をしたという実感があります。(2)体調が落ち込まず、人間ドック、ペット検診もクリアできたためでしょう。ワインも相変わらず飲んでいます。

(3)出した本はありませんが、自分としては勉強も、今年が一番したと感じています。周辺的なものがそぎ落とされ、勉強に集中性が出てきたように自分では思います。対象の一角が神学であるのは、《ヨハネ受難曲》の研究を、いま最大の課題としているからです。

(4)講演、カルチャーなどの仕事は、2:1ぐらいでモーツァルトが多かったです。28日の仕事納めも、モーツァルトでした。今年は交響曲の研究から、とくに得るものがありました。

(5)いま3つの大学に出講していますが、すべて、今年度で終わりになります。聖心女子大と國學院はあと2回、ICUは第3学期担当なのであと8回あります。大学もカルチャーも、すべてしっかり準備し、詳細なレジュメを配布して行えたのは良かったなあ、と思っています。専任の雑用がなくなったからこそ、できることです。

(6)去年から会長を務めている藝術学関連学会連合では、6月に最初のシンポジウムを催しました。国や関連団体の文化関係の仕事にも、見えないところで時間を使っています。

(7)合唱の分野とのかかわりもいろいろな形で続いていますが、4日間を費やした福島のコンテスト審査は、とりわけ印象深いものでした。まこと至りませんが、合唱とのお付き合いは続けることになりそうです。

(8)6月のライプツィヒ・バッハ祭に今年も行きました。その大きな楽しみは、人の輪の広がりです。旅行のみならず、今年はとくに出会いが多く、それ以上に、意味深い再会を多く経験しました。これはぜひ、(9)とさせてください。

連続しているものを、(10)にまとめざるを得ません。いずみホールのスタッフは、皆様にご支援をいただいてたいへん力をつけてきており、今進行中のシューベルト企画に、それが反映されていると思います。引き続き、よろしくお願いします。また、サントリー芸術財団の仕事で現代音楽に接してきたことは、私の大きな財産になっています。以前と違う理解を、自分の中に感じるからです。NHK「「古楽の楽しみ」のスタッフ、楽しいクラシックの会、すざかバッハの会など、お世話になった方々に、心から御礼申し上げます。

皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。