今月の「古楽の楽しみ」2017年05月10日 09時45分38秒

「聖母マリアの音楽」は6月に続編をやりますが、5月は軽く中継ぎということで、バッハの鍵盤楽曲を特集しました。まだ一度も出したことのない曲がたくさんありますので、そうした曲が中心となっています。チェンバロとピアノを取り混ぜる、できるだけ新録音を多くする、という方針は、いつもの通りです。

15日(月):
 2声インヴェンションBWV772~789 シャオ・メイ(ピアノ)
 3声シンフォニアBWV790~801 トーマス・ラゴスニク(チェンバロ)
(いずれも2015年の最新録音です。少し弦楽器で演奏したものも入れたかったのですが、全曲2つで、時間がぴったりでした。)

16日(火):
 2声インヴェンションBWV772~789 リリアーナ・スタヴァルツ(チェンバロ)
 3声シンフォニアBWV790~801 ティル・フェルナー(ピアノ)
(演奏のコンセプトも異なりますから、ピアノとチェンバロを入れ替えて聴く日を2日目としました。録音は2011年、2007年です。お好みでどうぞ)

17日(水):
 プレリュードとフーガイ短調BWV894 リチャード・エガー(チェンバロ)
 トッカータホ短調BWV914 同(チェンバロ)
 トッカータハ短調BWV911 レミ・ジュニエ(ピアノ)
 トッカータト長調BWV916 アンドレアス・シュタイアー(チェンバロ)
 6つの小プレリュードBWV933-938 カール=アンドレアス・コリー(ピアノ)
(初期作品から、3つのトッカータの華々しい競演となりました。チェンバロの両巨匠はもちろん立派ですが、超新人のジュニエの22歳/2014年録音がめざましく、金曜日に特別コーナーを設けることに。)

18日(木):
 チェンバロ協奏曲ニ長調BWV972(原作:ヴィヴァルディ) ヴィタール・ユリアン・フレイ(フライ?)(チェンバロ)
 チェンバロ協奏曲ニ短調BWV974(原作:A.マルチェッロ) アンドレア・バッケッティ(ピアノ)
 チェンバロ協奏曲ハ短調BWV981(原作:B.マルチェッロ) オリヴィエ・カヴェー(ピアノ)
 ソナタイ短調BWV965(原作:ラインケン) アンドレアス・シュタイアー(チェンバロ)
(バッハのコンチェルト編曲はオルガン用もありますが、チェンバロ用の方が多数です。イタリアの、明るい風が吹きます。)

19日(金):
 イタリア風アリアと変奏BWV989 アンドレア・バッケッティ(ピアノ)
 ファンタジーとフーガイ短調BWV945 ピエール・アンタイ(チェンバロ)
 アルビノーニの主題によるフーガロ短調BWV951 同
 〔特設コーナー〕
 旅立つ最愛の兄に思いを寄せるカプリッチョBWV992 レミ・ジュニエ(ピアノ)
(作品目録鍵盤部門の終わりの方に並ぶ曲が中心ですが、案外楽しんでいただけると思います。最後に、すでに放送した曲であるおなじみのカプリッチョを、ジュニエへのアンコールという形で入れました。BWV945は、プレハッチの新譜にも入っていることに気づきました。ブレハッチのアルバムからは、12月の新譜紹介のさいに何か入れるつもりです。)