モチベーションがあると・・2016年05月22日 22時40分28秒

よく申し上げるように、最近は準備を、早手回しにするようになりました。かつて常套手段だったのは、急がなくては間に合わない、という形に自分を追いこみ、それで能率を上げる、というやり方。でもそれだと、がんばれずに時間切れ、という危険が大きくなってきたのです。

とはいえ、仕事が続いていて、準備しようにもできないこともある。「よろめきつつ・・」という前話を書いた直後に、それが起こりました。

20日(金)、NHKを2本収録して帰宅。理論的には、もうそれで疲れてしまって・・となるはずなのですが、あいにく、土曜日の準備が完成していませんでした。「たのくら」および、埼玉の教会有志の方々による「ルターとバッハ」研究会の準備です。前者の《魔弾の射手》も、後者のカンタータ第38番も人前でレクチャーしたことがない。とくに後者は、訳の作成から分析、福音書との関係まできちんと調べようと志し、半ばで中断されていました。

まずウェーバー、次にバッハという順序で、夜中の2時まで、準備に没頭。がんばれたということは、モチベーションが高かったということですよね。調べ出すとつい欲が出て、翌朝も2時間、準備に費やしました。

まず、「たのくら」へ。いつもの終了後の会食はあきらめ、移動の途中で軽くラーメンでも食べることにして、学習館を後に。その後20分ほどして、片付け終了後三々五々帰宅される皆さんとすれ違いました。そうなったのは、私がふたたび学習館に向かっていたからです。試奏用に持参したピアニカを忘れてしまい、取りに戻らざるを得ませんでした。

パソコンにピアニカが加わると、荷物が重い。結局お昼抜きのまま、北与野の新生教会に、ぎりぎりに到着しました。入ってみると、とてもいい環境。オルガンから視聴覚まで設備の整った、勉強には理想的な教会なのです。パソコンも、ちゃんとしつらえられていました。そういえば、WindowsかMacかと訊かれました・・(泣)。

司会者挨拶、賛美歌、お祈りと進んで、私の出番です。しかも祭壇でお話しすることになり、罪悪感が倍増。話し始めて、たくさん資料を収集して持ち込んだのはむしろ誤りで、整理と方向付けをしっかりしておくべきだったと気づきました。もう間に合いません。

でも皆さん、温かいのですね・・。私が信者であることを疑う方はおひとりもなく、親密に、同僚扱いをしてくださるのです。「詐称」は、ぜったいしていないつもりですが。私の本をテキストとしてカンタータの研究会をやっておられるオルガニストの方もおられ、これには恐縮しました。秋にもお約束していますので、もっとしっかりやります。

その夜は、疲れすぎてかえって目が冴える、という状況に遭遇しました。一方、モチベーションがあるとまだできる、という自信も。こういう緊張が、大切なのかもしれません。かえって、停滞感を打ち破れたようです。