アメリカ国歌2016年08月15日 06時36分06秒

前夜飲まなかったので、よい目覚めでした。お昼からガン検診が入っているのです。

この2週間は予定がかなり少なく、専念とまではいきませんが、研究に時間を費やしました。主として、新約聖書関連。ブルトマンのイエス観など、すごいなあと思います。しかし今日から、月も後半ですね。予定もいろいろ入ってくるので、どこまで時間が確保できるか、工夫がいります。

オリンピックを見ているんじゃないの、という声あり。やっぱり見ますよね。スポーツの祭典。若さと輝きにあふれて、すばらしいと思います。リオで大丈夫か、という声もありましたが、大過なく進んでいますね。

日本選手のがんばり、格別ではないですか。盛り上げようとあの手この手を使う中継の手口は見破りながらも、結局は乗せられて、感動しています。プレッシャー最大の状況でベストを出すのが、一流の証明なんですね。

音楽の話をしましょう。アメリカ国歌って、強いインパクトがあると思われませんか。最近旋律を聴くと、順次進行と跳躍をどう組み合わせているかを、つい考える癖がついてしまいました。その意味では、誰でも歌う曲で、これほど跳躍ばかりの曲というのは珍しい。軍楽隊から出た曲だからかと思ったら、酒の歌が原曲なのですね。

蛇足ですが、どうなっているかというと・・。アウフタクト付きの3拍子。2小節単位のフレーズを4つ重ねて、最初の楽節になります。

調性抜きの階名でいくと、最初のフレーズは 「ソッミ|ド・ミ・ソ|ドー」で、全部跳躍です。導入でまず下に進み(前提の効果大)、ドを獲得したら、大股で上のドまで歩む。普通の分散和音ですが、声楽的ではないと思います。

ここからさらに上のミに飛ぶのが工夫で、歌はたいへんですが、力強い表情が出ます。初めて音階の順次進行となり、ドまで降りた次は下に飛んで、ミから、音階の登り直し。ただしファには♯が付いていて(ドッペルドミナント)、ソを座りよく導き出します。すなわち、「ミッレ|ド・ミ・♯ファ|ソー」です。

ここでアウフタクトが付点から均等に変わるのが、次にくる拡大された付点を見込んだ、いい隠し味。ソからミに一気に飛んで(=長六度の力強い効果)長い音符を確保しますが、これが2倍の付点音符です。ここでクライマックスを築いた後は、音程の順次下降。「ソソ|ミーッレド|シ-」となります。

最後のフレーズは付点なし。アウフタクトがラで始まる味がよく、最初のフレーズとは真逆に、大股で下降してオチがつきます。「ラシ|ド・ド・ソ|ミ・ド」です。

というわけで、声楽的な旋律ではないが、じつによくできている、と感心した次第。荘重で動きの少ないイギリス国歌とは対照的です。

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