芸術の分野は広い2017年03月14日 22時49分47秒

大分調子が戻ってきました。今日はご報告です。

12日(日)は、「楽しいクラシックの会」の後に「錦まつりコンサート」が催されるという、年に一度の日。会は30周年ですがこのコンサートも28回目か29回目ということで、感慨がありました。

当初はお願いできるアーチストも限られていましたが、最近は信頼できる方が一肌脱いでくださるので、ありがたいかぎりです。とくに、弘法筆を選ばず、どんなピアノからもきれいな音を引き出してくださる久元祐子さんの存在は、絶大な安心感。井坂惠さんもお客様にベストを尽くされる方ですから、楽しい春の歌を楽しみながら、客席と一つになれたと思います。こういうコンサート一つ一つが、励みになります。

今日(14日・火)は、芸術選奨の贈呈式・祝賀会に出席しました。文部科学大臣賞と同新人賞を贈呈する、立派な式です。私は、「評論等」という部門の選考審査員でした。

この部門が対象とするのは、芸術諸分野に関する研究・評論の書籍です。一次審査を通った本を年末年始の頃に読むのですが、他分野から出てくるのは、この仕事がなかったらまず触れる機会はなかっただろう、と思う本ばかり。すごい本がいくつもあり、勉強になります。

大臣賞は梯久美子さん(「狂うひと--『死の棘』の妻・島尾ミホ」の成果)と山梨俊夫さん(「風景画考 世界への交感と侵犯」全三部の成果)、新人賞は木下千花さん(溝口健二論 映画の美学と政治学」の成果)の3人。どれも情報膨大な、渾身の大著です。圧倒されました。

祝賀会で皆さんにご挨拶しましたが、山梨さんは美学のすぐ下の後輩であるとわかり、びっくりすると同時に、なるほどと思いました。音楽部門で大臣賞を取られた小山実稚恵さん、宮田まゆみさんはどちらも親しい友人なので、さっそくお祝いを申し上げましたが、新人賞の山田和樹さんは面識がなく、お祝いしそびれてしまいました。失礼しました。

舞踊部門で新人賞を取られた米沢唯さんのスピーチがとても感動的でした。広い芸術の世界の、本当に一部のことしか自分は知らないんだなあ、と実感します。

コメント

_ めぐめぐ ― 2017年03月16日 11時44分30秒

錦まつりコンサート、本当に楽しかったです。ありがとうございました!
久元さんのピアノはあのピアノからこの音が!?という驚き!、井坂さんの歌も春らしくそして、貴族の娘かと思いきやズボン役も楽しめ、お得(笑)すぎるコンサートでした。ぜひぜひこれからもお続けくださいませ。

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