授業、本格開始2008年09月12日 22時23分18秒

まだ休みの大学も多いことと思いますが、われわれのところでは月曜日から、授業が始まっています。私も今日から、フル稼働になりました。金曜日の午前中は、「作品研究」。今年は《フィガロの結婚》を採り上げます。

今朝ちょっと緊張していたのには、2つ理由がありました。1つは、今期から始まったTA(ティーチング・アシスタント)という制度が、私の授業にも適用されたこと。研究と演奏を選考する3人の大学院生から補助を受けられるようになり、気が引き締まります。実演も含めていきましょう。

今日は概論のあと、ウィーン時代のオペラの序曲を少しずつ紹介し、《フィガロ》の序曲から幕開けをさまざまな演出で見て終わりました。150以上の受講生というのは私の大学では最近珍しいのですが、水を打ったように静かに聞いてくれたのには、驚くやら嬉しいやら。

午後は音楽学のゼミが2つと、個人指導2人。1年生のゼミでは「本によって記述が違うのはなぜか、それにどう対処すべきか」という話をしたのですが、「通説対新説」を紹介する一例として、バッハの無伴奏ヴァイオリン曲とチェロ曲はどちらが先にできたか、という問題を採り上げました。

両方を少しずつ学生に聴いてもらい、どちらが先だと思うか、その理由はなぜか、という風に問いかけたところ、この答えられるはずもない難問にじつにみごとな判断を示した学生がいて、驚嘆。明日「たのくら」で無伴奏を採り上げますから、同じようにやってみましょう。いい滑り出しになった今期です。

コメント

_ chu-intermezzo ― 2008年09月13日 02時57分29秒

大学院生による実演つき、素晴らしい試みですね。
私は、入学した年に先生の「作品研究」の授業を受講しましたが、毎週、本当に楽しみにしていました。
声楽から器楽まで、様々な専攻の学生がたくさん集まってくるのも刺激的で、また、質疑応答が充実していたのも印象に残っています。

生の音を交えた授業、良いコミュニケーションの場にもなるのではと思います。うらやましいですねー・・・(笑)

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