譜例 ― 2008年11月24日 22時36分29秒
東京は、ひどい雨でしたね。今日私は、2つの面談をこなしてからボストリッジのコンサートに行く、という予定を組んでいました。最初の面談に合わせて支度をし、出がけに(4時)チケットを見たら、なんと5時からではありませんか。
そうか、休日ね。7時だとばかり思い、5時と6時に面談を入れてしまっていました。もうコンサートには間に合わない時間でしたので、ボストリッジはあきらめ。きっとすばらしかったことでしょう。彼は、楽譜をじつに正確に、深く読む人です。
その楽譜なのですが、皆さんは、音楽書にはどの程度譜例があっていいと思いますか。昔よく言われたのは、楽譜を入れると本が売れないから、楽譜はなるべく使わないで欲しい、ということでした。斯界の通説、と受け止めています。私がそれでも結構使ってきたのは、専門性の上でどうしても必要な場合が多かったからです。
楽譜を読める人にとっては、言葉であれこれ説明するより、譜例を出せば一目瞭然、ということが多い。この文章をお読みの方も、多くはそういう方ではないでしょうか。一定の予備知識を必要とする本を書く場合には、むしろ譜例をたくさん入れた方が読みやすく、面白いと思うのですがいかがでしょう。あるいは、それはまだ時期尚早で、そうすると多くの読者を置いていってしまうことになるのでしょうか。このあたりが見極められれば、これからの音楽出版が変わってくるように思います。
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