山越え2015年03月09日 06時35分30秒

この週末、トークの仕事が続きました。

6日(金)は、ご案内した楽しいクラシックの会主催のコンサート。西山まりえ、櫻田亮という魅力的なお二人のステージを、皆さん満喫されたこととと思います。櫻田さんは美声冴え渡る絶好調で、西山さんの優雅にして行き届いた伴奏との相性も抜群。アルビノーニのカンタータがすばらしい締めくくりになりました。これからの共演にご注目ください。このコンビは昨年末須坂で誕生したもので、発信地としての須坂の役割が、ますます大きくなっています。

第一関門を通過しても喜んでいられなかったのは、第二関門が容易でなかったからです。7日(土)は、NHKで番組を収録しました。その番組は「古楽の楽しみ」ではなく、「おぎやはぎのクラシック放談『マタイ受難曲』」というもの(!)。《マタイ受難曲》を一人でも多くの人に聴いてもらいたい、という加納宏茂プロデューサーの情熱から生まれた番組です。

おぎやはぎのお二人、同僚の光浦靖子さんが放談担当で、司会が田中奈緒子さん、ゲストが亀川徹さん(芸大教授)。私の役割は、マタイ受難曲など聴いたこともない、という方々に曲の良さをわかっていただき、好きにさえなっていただく、という案内係です。もちろん、平素クラシック番組をお聴きにならない方に聴いていただきたい、という願いが込められています。

これは正直、自信が持てませんでした。構成を考えてもわれながら半信半疑で、プレッシャーというよりストレスを感じる数日。いざ始まると、いただいた台本ありやなしやというスケールで、アドリブが展開されます。私はすっかり泡を食ってしまい、うろうろ、まごまご状態で途中まで終了しました。

でもだんだん、噛み合ってきたのですね。落ち着いて観察すると、お三方の放談は、好きなことを言っているようでいて、番組の方向性をちゃんと抑えている。その的確さは、プロとしか言いようのない、見事なものです。おかげで、《マタイ受難曲》に共感しつつ耳を傾けるという目標に到達できたと思います。

20日(金)の16:05から放送ですが、ぜひお聴きくださいと言うのは気恥ずかしいです(笑)。とはいえいい経験をさせていただき、達成感を味わうことができました。

8日(日)は、「たのくら」の例会と、「錦まつりコンサート」を立川で。小笠原美敬さん(バス)、久元祐子さん(ピアノ)のご出演で世界の歌とピアノ曲を楽しみ、ハードな3日間を完走しました。山越えという印象のある、エネルギーを要する週末でした。多くの方にお世話になり、ありがとうございました。

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