爛熟の美 ― 2016年02月23日 06時18分31秒
廿日市から広島に戻って宿泊。翌日(19日、金)は14:00から、西宮の阪急中ホールで、尼崎に本拠を置くピッコロ劇団の公演があります。
間に観光を入れたいなと思っていたのですが、結局福山でお城を往復するだけになりました。まずその写真を。
・・というつもりだったのですが、おとといからスマホが見あたりません。出てきたら掲載しますね(泣)。
前日は樋口一葉が主役でしたが、こちらは谷崎潤一郎。「天空の恋~谷崎と猫と三人の女」と題されています(作演出・G2)。関西の文化を愛した谷崎の人生と創作を関西の生活文化の中から描き出し、その意味を探ろうとするお芝居でした。
これが、すばらしかった。島田歌穂(松子)と桂春蝶(谷崎)のお二人が客演、他の出演者は劇団員+オーディション、とのことなのですが、皆さんたいへんお上手で、水も漏らさぬ連携。古き良き時代の大阪の典雅が、舞台上にふくいくと再現されているのです。
ユーモラスな進行、随所に小説の引用をはさむ、というのは前日の一葉と同じでしたが、引用の効果は、時代の差があるとはいえ、こちらが上。『細雪』の誕生にからめて作ってあるクライマックスでは、何度も読んだこの大好きな小説が脳裡に押し寄せてきて、帰路を幸福感で包んでくれました。演劇もいいですね。
〔付記〕意外なところから、スマホ発見。福山城です。
市街地に埋まって、すてきな教会が。
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