今月のCD2016年07月27日 10時56分10秒

いつも中旬に原稿の締め切りが来ますので、「今月」は、事実上「先月」かもしれません。悪しからず。

サイトウ・キネン2011のバルトーク《青ひげ公の城》が、すごいですね。扉を開くごとに心の深い闇に導かれるというスリリングなストーリーが、鮮烈な迫力で音になっています。小澤さんの指揮がなにしろ気迫満点で、オーケストラが熱烈に、かつ精妙に、それに応えている。ゲルネの青ひげ公はどこまでも陰影深く、エレーナ・ツィトコーワのユディットは毅然としてプライド高く・・・。すばらしいです。

私は舞台を見ていませんが、バレエが入って、ストーリーを進めたのだそうですね。そうなるとまた、別の印象が生まれそうです。DVDも出るのかもしれませんが、しかし音だけで、作品の真価は十分に伝わっています。フェスティバル運営の苦労が大いに報われる成果だと思います。

コメント

_ yasuko ― 2016年07月27日 14時03分53秒

先生ご無沙汰をしております。2001年(!)、先生のHPを拝見し、やりとりをさせていただいていた者です。当時、中学1年生で合唱部所属だったのが27になってしまいました。若輩者にも先生は非常に深く明解にメールをくださり、今でもありがたく存じております。海外で教員をしておりまして、いずみホールへ足を運ぶ機会が学生の時よりぐんと減ってしまいました。しかし中学生の時、先生のご解説を楽しみに伺った幾多の演奏会は、今でも心にみずみずしく生きています。ブログをお見かけし、ついうれしくて書き込みをさせていただきました。暑さきびしき折からくれぐれもお大切になさってくださいませ。

_ I招聘教授 ― 2016年07月31日 12時14分31秒

yasukoさん、お返事が遅れてすみません。近況報告ありがとうございました。中学生がコンサート通いというと早いようですが、私がクラシックに開眼し熱中したのがまさに中学生の時だったことを思い出します。海外で教鞭を執っておられるとのこと、ご苦労が実ることをお祈りします。

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