鰍沢 ― 2008年11月16日 23時36分51秒
私の周囲には、熱心な落語ファンの方が複数いらっしゃいます。私は自分から聞くという方ではなく、最近とんと機会がありませんでしたが、今日偶然BSで放映に接しました。
聞き始めたらどんどん引き込まれてしまって、傾聴。諄々と語る、いわゆる「人情噺」です。笑わせるところはないが、さまざまな身振りを交えて面白く、味が深い。調べてみると、三遊亭圓朝作の「鰍沢」という話だそうで、一種の怪談です。落語家も、私は見たことのない人でしたが、じつにうまい。柳家さん喬という人、ご存じですか?こういう人がいるんですね。落語というと笑わせるもの、という通念がありますが、話術としての人情噺こそ真髄なのではないか、と思いました。
この話には、江戸時代の会話の感覚がある程度伝えられているのだと思います。だとすると、ずいぶん腰の低い、丁寧な会話を交わしているんですね(旅人と花魁)。「礼」が乏しくなったのは、相撲だけではないようです。
コメント
_ fylgia ― 2008年11月17日 00時24分44秒
_ I教授 ― 2008年11月17日 02時01分14秒
やはり、知っておられる方は知っておられるのですね。こういう方こそ、有名になってほしいと思います。
_ ドン・アルフォンソ ― 2008年11月18日 19時54分54秒
町内に寄席があった神田須田町で育った小生にとって、金原亭馬生(1982年没)の「鰍沢」が絶品だと思っています。
最近若い噺家でいい人が続出してきているようですが、いまだに文楽や志ん生、三木助の時代の落語家を愛聴しています。聴くのはせいぜい志ん朝まで。
そういえば、モーツァルトやバッハの方もLP時代の演奏ばかりを聴いていて、CDでしか聴けない若い世代の演奏にはとんと不案内です。どうもいけません(汗)。
最近若い噺家でいい人が続出してきているようですが、いまだに文楽や志ん生、三木助の時代の落語家を愛聴しています。聴くのはせいぜい志ん朝まで。
そういえば、モーツァルトやバッハの方もLP時代の演奏ばかりを聴いていて、CDでしか聴けない若い世代の演奏にはとんと不案内です。どうもいけません(汗)。
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知りませんでした。見逃しました。残念。さん喬さんの
落語はCDで聞いていても場面(情景)がくっきりと
思い浮かべることができるくらいで、語り口調はまるで演劇でもみているかのようで語尾がはっきりしていて美しいと思います。