iBACHの歓び2008年12月19日 22時30分28秒

「くにたちiBACHコレギウム」のコンサート、第1年目に予定した3回が終わりました。ほっとすると同時に、寂しい気持ちもあります。関係の方々、お客様、どうもありがとうございました。

相模大野グリーンホールにおける昨夜のコンサートが、最高の出来になりました。私のトークはミスが多くてだいぶ減点でしたが、演奏には、満員のお客様に助けられて、熱気と高揚があったと思います。今まで少々遠慮がちのように見えた指揮者・藤井宏樹さんが、ふっきれたようにめざましい指揮をしてくださいました。「やっとみんなが一丸になれた」と、目を赤くしておられたのが印象的でした。

帰り道、遠いところから駆けつけてくださったお仲間から、「自分で集めた音楽家に自分の好きな曲を演奏してもらうなんて、さぞかしいい気持ちでしょうね」と言われました。まったくその通りで、世間様に申し訳ないほどです。演奏された曲も、私が大好きな曲、思い出の曲ばかり。本当に、ありがたいことです。

iBACHの私にとってのかけがえのなさがどこにあるかと言えば、それは、合唱団員から指揮者に至るまでのおそらく全員に私から学ぼうという気持ちがあり、私の要求や注文に真剣に対応してくださることです。向上心、意欲、一体性といった言葉であらわされるでしょうか。もちろん私が抑えるのは大きな方向性であり、言葉であり、精神であって、あとは藤井さん、大塚直哉さん以下、音楽家の方々の役割です。こうした、私としても初めて経験する前向きのコラボレーションを、この先も維持していきたいものです。

今年は、バッハに至る宗教音楽の歩みを勉強しました。来年は、バッハのカンタータとモテットの核心部にチャレンジするつもりです。課題はたくさんありますが、皆様に聴いていただけるよう、がんばります。