今月のCD2015年05月29日 09時08分04秒

CDをかけたとたんに流れてきた、潤いのある音。ああ、やっぱり手で弦をはじく楽器はいいなあ、と惚れ込んでしまったのが、福田進一さんのギターによる「ノクタナール~イギリス音楽集」(マイスターミュージック)です。
ダウランドの《涙のパヴァーヌ》に始まり、ブリテン、ウォルトン、パーセル、デュアードと進んで《グリーンスリーブス》でしみじみと終わる構成は、いにしえと今を往復して絶妙。福田さんならではの芳醇なサウンドと配慮の行き届いたフレージングで、イギリス音楽の品格を伝えてくれます。

もう一つ、ぜひ推したいと思ったのが、ユリア・フィッシャーがピアノのヘルムヒェンと組んだシューベルトのヴァイオリン作品全集(キングインターナショナル)。小作りではありますが親密なアンサンブルの、なんと温かいこと。これこそシューベルト器楽の魅力だと思います。フィッシャーはヴァイオリン/ピアノの二刀流なので、ヘ短調幻想曲の連弾まで弾いていてびっくり。

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