今月の「古楽の楽しみ」(1)2015年07月04日 23時01分28秒

今月は、出演が2回あります。6日からがバッハのパルティータ、27日からがヘンデルのオペラです。直前になりましたが前者についてご案内します。これは、バッハの6曲のパルティータをピアノとチェンバロで、1人1曲限りとして聴いていこう、という企画です。

6日(月)。第1番変ロ長調BWV825はピリス(ピレシュ)のピアノ、第2番ハ短調BWV826はレオンハルトのチェンバロ。残った時間には、若手ピアニスト、イーゴリ・レヴィットによる第2番抜粋を充てました。

7日(火)。第3番イ短調BWV827は、シフ(ピアノ)の2007年ライヴ。初稿のメヌエットを、ベーリンガー(チェンバロ)で比較しました。第4番ニ長調BWV828は、シュタイアー(チェンバロ)です。

8日(水)。第4番の抜粋をピアノで、第5番をチェンバロで、と計画しましたが、第4番のフランス風序曲をそれらしく演奏しているピアニストはとても少ないことを発見。結局、ペライア2007を選びました。第5番ト長調BWV829はクリストフ・ルセ(チェンバロ)の、若い頃の録音で。

9日(木)。第6番ホ短調BWV830は、これが最高傑作、と断言しておられ、録音にも力が入っている渡邊順生さんのものを(チェンバロ)。ピアノによる抜粋にアンデルジェフスキを使い、残り時間を、最初期の作品《プレリュードとパルティータヘ長調》BWV833の紹介に充てました。これはロバート・ヒル(チェンバロ)の演奏です。

5人のピアニストと、6人のチェンバリストが登場します。いろいろな演奏を聴くことで、パルティータの世界の広さを実感しようという趣向です。やっぱり、6曲ともいい曲ですね~。ベートーヴェンの交響曲と逆で、規模からすると偶数番が優勢、しかし奇数番もまことに捨てがたい、と感じました。

コメント

_ 久美 ― 2015年07月05日 08時24分28秒

パルティータ、いただきますっ!第6番ホ短調の〈トッカータ〉はわたしの人生の応援曲です、勝手に。
昨日『らららクラシック』拝見しました。タイトルを見て「礒山先生が出るんじゃないかな?」「出るはずだ!」「出ないわけがない!!」と思ったら予想的中でした(ばっちり)
感想も申し上げたいんですけど、勤務します(笑)
またあらためておじゃまします。

_ I招聘教授 ― 2015年07月05日 14時48分47秒

久美さん、日曜日もご出勤ですか。お疲れさまです。ホ短調トッカータが「人生の応援曲」とは、訳ありのような・・・。

_ 久美 ― 2015年07月05日 17時02分37秒

狂おしい感じに、心が押されたり引かれたりするのです。暗いですか?あれ?先生もそうですよね(笑)
昨夜のテレビのことですけど、イタリア協奏曲が新しい傑作と評判になったので「バッハはやる気が出たと思いますね」というようなことを先生がおっしゃっていました。まるで、旧知の友人のことを話しておられるような、その口調がとっても素敵でした。とたんにバッハの銅像に血がかよって動き出すようで。
以前、先生はわたしにも「(バッハとの)この友情は長続きします」と言ってくだされました。そのとき、バッハは本当にいるんだと思いました。失われないものができたような気がして、すごくすごく嬉しかったです。

_ 青春23きっぷ ― 2015年07月05日 18時47分10秒

毎回『らららクラシック』を録画再生で観ているのですが、今回のテーマ「イタリア協奏曲」が映し出されたときに、久美さんほど力は入りませんでしたが「出るかな」と思いました。
いつもは観おわるとすぐ削除するのですが、先生のコンパクトな解説と共に、チェンバロ奏者の鈴木優人(5月にBCJを指揮したマタイ受難曲を聴いた)の視覚的にも判り易いチェンバロの解説が面白かったので、そのままにしています。

先生の「バッハはまたやる気になったと思いますね」の言葉が印象的でしたので、1735年以降15年間余りの主だった作品を調べたら、数は少ないのですが凄い作品ばかり。ゴールドベルク変奏曲、平均律第二巻、音楽の捧げもの、ロ短調ミサ曲(の完成)、フーガの技法。
こうして見てみると、カントルと言う職業から解放され教会音楽から段々離れたことと相まって、やがて「やる気」が音楽を純粋化に向かわせ、稀に見る至高な音楽を生み出した、といったら「やる気」の過大評価でしょうか。

すみません、パルティータがどっかにいってしまいましたが、ピアノとチェンバロの聴き比べ、とても楽しみです。

ペライアの第6番ホ短調の〈トッカータ〉を聞きながら。。。

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