失踪する私 ― 2016年01月31日 10時14分07秒
30日(土)は、名古屋で起床。前夜は大阪だったのですが、大雪情報がありましたので、名古屋まで戻って宿泊しました。杞憂に終わり、横浜へ。財布が空になっていることをうっかりして昼食に入ってしまいましたが、鞄を探すと500円玉が2つあり、事なきを得ました(ギリギリで危険回避>ダヴィデヒデさん)。
朝日横浜のモーツァルト講座は、いま一番人数が多く、熱気もあるカルチャー講座です。入っていくと、妙に緊張した雰囲気。それは、私がこの日ダブルブッキングで、15時講座終了、16時新宿校でレクチャーコンサート開始、という予定になっていることを皆さんがご存じで、心配しておられるのだとわかりました。私がきりっとした口調で「走ります!」と言うと、走ってはいけません、と皆さん。なぜそうおっしゃるのでしょう。
講座は、前回までやっていた《魔笛》の補遺から。最後に使ったシュタイン指揮の映画版(1971年)がすばらしいということで、いくつかのシーンを補いました。これ、本当にいいですね。ゲッダ、ドイテコム、ゾーティンといった名歌手が朗々と歌い、フィッシャー=ディースカウの弁者は感動もの、エディット・マティス(パミーナ)の美しさは、こわいぐらいです。
続いてクラリネット協奏曲を扱いました。この曲は本来シュタードラーのバセットクラリネットのために書かれたもので、新モーツァルト全集には、失われたオリジナルが復元されています。どの演奏があるかなと手持ちのCDを見直していたら、ザビーネ・マイヤーがアバド指揮のベルリン・フィルと競演しているものが、この稿を見事に演奏していることに気づきました(明記されていない)。普通のクラリネット用に編集した稿と比較すると(当日はシュミードルを使用)、低音域の広々と使われていることが、どのぐらい音楽を豊かにしているかがわかります。もっと広まれ、バセットクラリネット!です。
時間ちょうどまで講座をやり、15:16の湘南新宿ラインに乗って、定時に新宿に到着しました。15:48、残り12分です。到着したホームは駅の南東端なので、北西端の出口に行くまでが、かなりの距離。そこから住友ビル7Fまでの道のりを快走し、無事、16:00の1分前に、会場に着くことができました。当日この時刻に新宿駅西口周辺にいらした方は、颯爽と走る私の姿をご覧になったことでしょう。長くなりましたので、面白かったレクチャーコンサートの話は、次話で。
【付記】タイトル、「疾走する私」と打ったつもりが、変換違いになっていることに気づきました。どうやらATOKが「疾走」という形容を拒否したようなので、このままにしておきます。
最近のコメント