新年早々・・2016年01月07日 06時58分56秒

月初めに「今月のイベント」という記事を書きますが、メール等でまま、「曜日が違うぞ」「時間がずれているぞ」といったご指摘をいただきます。それはまずいので、今回はリンクを張り巡らし、正確を期しました。

ところが、やはり「違うぞ」趣旨のコメントをいただきました。具体的に言いますと、23日(土)が朝日カルチャーセンター横浜校のモーツァルト講座、30日(土)が新宿校のレクチャーコンサート(加藤昌則氏出演)と発表したところ、30日は横浜ですよ、という投稿をいただいたのです。

横浜校のモーツァルト講座は、第4土曜日。今月の当該日は23日で、私の手帳にも、23日の欄に横浜の講座が書き込まれています。あれ、もしかするとお正月を除いて数えるのかなと思い(今月は土曜日が5回ある)、横浜講座の23日をサイトで検索しました。すると私の講座が出てきたので一安心。横浜講座は23日で間違いない旨、お答えしました。

さて昨6日、新宿校に出講していると、担当者が、横浜校から電話があり、30日は横浜だとのことです、と言うではありませんか!

え~っと驚いた私は、そんな馬鹿なと思いつつ、ことの次第を探究してみました。その結果、思わぬ事態に突き当たり、愕然。つまり、23日の講座はいずみホールのコンサートとぶつかって延期した昨11月の補講であり、1月からの学期の第1回が、第5土曜日い設定されていたのです。そのことを手帳に書き忘れたわけですが、1月に2回ある、という発想はまったく浮かびませんでした。

これをダブルブッキングだと言われれば、否定しようがないですね。先日もある方から「礒山さんと同じようにダブルブッキングしてしまった」と告白され、「ほっとけ!」と思ったばかりなのですが・・。ともあれ、これに基づいて記述を訂正し、「3時に横浜で終わり4時に新宿で始まる」という綱渡りをどう実現させるか、検討します。もちろん、加藤さんとサックスの住谷さんがおられますので、お客様をただお待たせするようなことはありません。

皆様に正しい情報をお伝えするべきご案内が、私の勘違いを修正していただく場のようになっています。恐縮至極(汗)。しかしわかってよかったことは確かで、コメントをくださった野々垣さんに御礼申し上げます。

ヴォルフ『モーツァルト 最後の四年』ウェブサイト日本語版はこちらです。http://composed.webcrow.jp/

今月の「古楽の楽しみ」2016年01月07日 23時49分05秒

今月は、バッハのカンタータ特集です。カンタータはおりおりやっていますが、なにぶん傑作の森ですから、やっていない曲の方がはるかに多い。たとえばもっとも有名な第147番は、温存しているうちに今に至ってしまいました。これが、今回の切り札。第182番も初めてで、既出の作品は第1番だけです。

147、182を含むテーマとして、「マリアの祝日」を設定しました。しかしバッハ時代のマリアの祝日は、計3日しかありません。1日足りないので、ヨハネの祝日を組み合わせることにしました。演奏は曲ごとに変え、なるべく新しいものを使います。カンタータの新しい録音は結構あるのに、国内では紹介されないままになっているからです。

11日(月)は、ヨハネの祝日用カンタータ。第167番をガーディナーで聴き、そこで使われているルターのコラール《われらの主キリスト、ヨルダンの川に来たり》をオルガンと合唱で取り上げた後、このコラールに基づく第7番を、ローランド・ウィルソンの新録音で聴きます。リフキン方式(ソリスト4人が合唱も担当する)による演奏ですが、そのシェアはますます増加しています。

12日(火)は、お告げ(受胎告知)の祝日用作品。第182番、第1番は、どちらも著名作に属するものです。第182番には、スイスのザンクト・ガレン・バッハ財団の演奏を使いました。ルドルフ・ルッツの指揮のもと、急ピッチで全曲録音を行っているグループです。そのきびきびした演奏は、一聴に値すると思います。第1番には、次世代のエース、ハンス=クリストフ・ラーデマン指揮のドレスデン室内合唱団とベルリン古楽アカデミーを選びました。これは2011年のライプツィヒ・ライヴです。

13日(水)は訪問の祝日特集。ここに第147番、そして第10番(ドイツ語マニフィカト)を置きました。第147番の演奏は、マグダレーナ・コンソートの最新録音です。バスのピーター・ハーヴィーが指揮を執り、エリン・マナハン・トマス、ダニエル・テイラー、ジェイムズ・ギルクリストというそうそうたる顔ぶれで、重唱(リフキン方式)が組まれています。「今」にふさわしい、いい演奏です。第10番は、ローラント・ビューヒナー指揮のレーゲンスブルク大聖堂聖歌隊で。ソプラノのリュデーンさん(←旧知なので)が、さすがの歌唱を聴かせてくれます。

14日(木)は、清めの祝日。一番有名なのは第82番ですが、それはもう取り上げましたので、第83番、第125番を選びました。演奏は第83番がBCJ、第125番がヘレヴェッヘです。これのみ1900年代の演奏です(とてもいいと思います)。両曲に出てくるシメオン・コラールを合唱とオル、ガンで聴きますが、オルガンにはヴァルヒャのモノラル録音を使ってみました。しみじみと心に迫ります。

どうぞお楽しみください。