ドイツ2016淡々(2)2016年06月17日 22時07分17秒

ベルリンのコンツェルトハウス
気がついたことがあります。「淡々」というのは、声高に宣言するものだろうか。意識的に努めるものだろうか。やってみるとむずかしいのですね、これが。

優秀な添乗員さんにまかせて引っ込んでいるつもりが、ベルリンのレストランで、ビールの注文を仕切っている自分を発見。私が采配を振るうとどうなるかということをご存じの方は一部ですから、多くの方がとりあえず、素朴な信頼のまなざしを寄せてくださいます。

さっそく数名の方と、コンサートの後飲みましょう、という話になりました。チラシに「飲みましょう」と書いているので飲みには行くのですが、全員一度に行くと必ず失敗するので、小さなグループに分けて淡々とこなしていこう、という作戦を立てました。

雨模様のコンツェルトハウスで催されたのは、ベルリン古楽アカデミーのコンサート。「バッハとイタリア」と題され、A.スカルラッティのコンチェルトとカンタータ、ヴィヴァルディのコンチェルトとカンタータ、バッハのイタリア協奏曲、カンタータ第209番という選曲です。

ロビン・ヨハンセンという売り出し中のソプラノが共演し、華やかな笑顔とテクニックで会場を魅了。古楽アカデミーはソリスト編成で主張のあるアンサンブルを聴かせ、北の人のとらえたイタリアというテーマにふさわしい、いいコンサートになりました。事前にプログラムの予習をするというのがツアーの売りでもあるのですが、スカルラッティのリコーダー協奏曲が私の予想と別曲だった上、ヴィヴァルディのカンタータを調べ忘れるという失態。謝罪だけは、さっそく始まりました。

クーダムのホテルの近くにとてもいいお店があります。ところが、下調べの段階で閉店11時とわかり、結局、ぶっつけでお店探し。次々と店が閉まってゆく時間帯ではらはらしましたが。やっと入れたイタリア人のお店が安いながら良心的なところで、ようやく肩の荷を下ろすことができました。「2016淡々」第2日、終了。