ドイツ2016淡々(6)~名案を実行2016年06月22日 23時40分58秒

ツァー4日目(金)。今日は、午前中が市内観光、午後はフリーです。朝やはり食後気分が悪くなり、バッハ博物館から、観光の仲間入り。(写真は、宿泊している部屋からの眺めです。右に聖ニコライ教会)

募集のチラシで「飲みましょう」と呼びかけたのはいいのですが、小さなグループを回ったのでは、期限切れになってしまいます。そこで考えた、私の名案は・・・。

去年訪れてレストランが気に入っていた老舗のヒュルステン・ホテルで、ちょっとリッチなディナーを企画する。定員は最大限10名とし、まだ私とアフターで飲んでいない人を優先する。ただしこの夜をもって、一通り機会をもったことにしていただく--というものでした。

2回ホテルに赴いて打ち合わせし、万全の準備が完了。こう書くと、その会食は失敗したにちがいない、わくわくしてきたぞ、という方がおられるのではありませんか?そうはいきませんっ(きっぱり)。会食は大きく盛り上がって深夜まで続き、ワインの瓶がたくさん並んだのです。皆さん楽しい方で、毎晩集まりましたよ!

その前に聴いた、入場料はプログラム代だけという、礼拝形式のモテット・コンサート。大好きなシュッツの〈心からあなたを愛します、おお主よ〉をめざして出かけたのですが、ハレ・マドリガリステンの合唱が聖トーマス教会の響きにも助けられて美しく、心を清められました。ホルスト、レーガーらの近代プロも、なかなか。

われわれも古風なメロディを唱和し、間には講話が入りました。しかし現代の世相と結びつけ、マイクで語られる講話が、なんとなく、音楽とすれ違うのですね。これは、過去のものをどう現在に生かすかという問題とかかわってきます。昔の美しい音楽は、人間の現在を投影しなくても十分に美しいのではないか。それはそれで尊重したい、というのが、その時思ったことでした。