ドイツ2016淡々(9)~ドイツと向き合う ― 2016年06月25日 20時14分41秒
今回は、月曜日に一行の方々とお別れした後に、自分のための時間を4日分、確保していました。ヴォルフェンビュッテルの図書館で、少なくとも2日を使うつもりです。
しかし体調が安定せず疲れもたまってきたため、もう帰っちゃおうか、という気持ちが生じていました。せっかくの機会ではあるが、調べたいことをもっと整理してから来ても間に合うのかな、と。まあ、怠け癖が頭をもたげたわけです。
多少の金額には目をつぶるつもりだったのですが、調べていただくとチケットの変更は不可能で、天文学的な値段のチケットを新規購入せざるを得ないことが判明。それじゃ残るほかないな、と気持ちを決め、ライプツィヒ=ハレの空港で、皆さんをお見送りしました。大きな荷物をコインロッカーに預けて(便利)、さあ、小旅行に出発です。
ハレで昼食を摂り、ケーテンとマクデブルクを経由するICEで、ブラウンシュヴァイク下車。ここからヴォルフェンビュッテルへは、ゴスラーへ行く列車で一駅です。
一人旅になってから、私の気持ちに、変化が生じてきました。それまで日本人旅行者の一人でしかなかったのがようやくドイツと向き合うようになり、それに伴って、違和感のごときものが、すっと消えていったのです。
ヴォルフェンビュッテルに着き、ドイツでも指折りと思われる静かな町並みの美しさに接すると、この町で図書館に通いつつ過ごした日々がなんとも言えぬ温かみをもって思い出され、幸福感がこみ上げてきました(写真は中央教会)。
宿に荷物を置いて、図書館へ。入稿カードを作り、WEBOpacを検索して、講読を申し込みます。私がいつもここへ来るのはバッハの蔵書があらかた所蔵されているからですが、「アウグスト公図書館」としての古い歴史がありますから、神学書の充実には、目を見張るものがあるのです。
無事準備を済ませ、町を散策すると、私が『マタイ受難曲』の執筆時に泊まった「バイエリッシャーホーフ」という宿(写真下)が健在でした。ここの料理はおいしいので夕食を摂りましたが、またしてもKO。ふらふら宿に戻り、ベッドに倒れ伏しました。
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