CD選2008年02月25日 22時57分00秒

毎日新聞の夕刊に、「今月のベスト3」というCD選をやっています。その月に送られてきたCD(市販されるもの全部、というわけではありません)の中から新譜優先で3つ選び、軽くコメントする。評者は3人なので適宜分散されますから、私としては、日本人の演奏家のいいものに比重を置きながら選んでいます。

今月は、原稿を送る直前に、「たのくら」(楽しいクラシックの会)の例会がめぐってきました(16日)。候補が4つあり、3つに絞りかねていたところでしたので、会に持参して、少しずつ聴いていただいた。ひとり2票の挙手付きです。選考をゆだねたわけではありませんよ!ファンの方々がどう聴くか、興味があったのです。ちなみに「たのくら」には、筋金入りのクラシック・ファンの男性が、何人もおられます。

皆さん面白かったようで、目の色が変わりました。投票結果は私の個人的セレクションの順序とぴったり一致しましたが、これは気の合う仲間が集まっているということなのか、それとも私の洗脳が効いているのか(笑)。ちなみに1位はマゼール~ニューヨーク・フィルのラヴェル《ダフニス》第2組曲、ストラヴィンスキー《火の鳥》組曲他。2位はゼフィロのモーツァルト《ディヴェルティメント》。3位はエマールのバッハ《フーガの技法》です。マゼールって、78歳なんですね。とても信じられません。

講演をすると一所懸命説明モードになってしまう、ということを以前書きました。でも「たのくら」だけは別で、リラックスし冗談を交えながら、楽しくお話しできます。これはやっぱり、歴史の厚みのたまものでしょう。終了後はいつものデニーズで、宇宙の歴史や人類の進化をめぐる、理系の話に花を咲かせました(もちろん私は聞き役です)。

夜は、今年指導した大学院のクラスで、打ち上げ。オペラ科の論文指導が私の担当で、今年はソプラノが5人でした。みんな慣れない論文をよくがんばり、かなり、成果があった。「ドルチェ」の二次会で座が大きく盛り上がってきて、中腰になる人があらわれた。カラオケに行こう、というのです。

そこで、まだ看板だけはある「夢工場」(←かつてのオフ会で必ず流れていたスナック)に偵察にいってもらったところ、もうバーは店じまいして、歌唱指導教室になっているとのこと。ここもか。私のせいですね。そこで普通の店に流れ、久しぶりに歌いました。プッチーニを得意とされる方の歌唱力は、さすがにすごかったです。