2月のイベントご案内(2)2008年02月01日 22時21分43秒

北信の須坂にバッハの会が生まれてから、5年経ちました。2ヶ月に1回通って、講演会(ときどきコンサート)をやっています。地域を挙げての取り組みをしてくださり、地元の名士の方々はもちろん、市長さんもしばしばいらっしゃいます。熱意がうれしく、私も力を入れてやってきました。

最初の3年が、「バッハとバロック」。次の2年が、「人間モーツァルト~天才の成長をたどる」。2008年からの新しいテーマをどうするか考えましたが、5年の歴史を力とし、他ではなかなか聴けない突っ込んだ内容のものを、ということで、「バッハ最先端!」という2年シリーズを始めることにしました。

2月10日(日)の14時から、須坂メセナ小ホールで第1回を催しますので、ご参加をお待ちしています。ホームページはこちらhttp://suzaka.prof-i.com/。お問い合わせはOさん(大峡喜久代さんKikuyo Ohba <k.heikinri2@stvnet.home.ne.jp>まで。

第一回の計画を、参考までにお話ししておきましょう。講座は3部構成で、第1部が「話題と情報」。今回は、完結した新バッハ全集についてお話しします。第2部は「この1曲」で、名曲の紹介。開始にふさわしく、オルガン用のプレリュードとフーガ変ホ長調BWV552を採り上げますす。第3部は、《マタイ受難曲》の連続講義で、今月は「受難世界への導入」です。よろしくお願いします。

顔が・・2008年02月02日 22時18分47秒

今日は、琵琶湖ホールで《ばらの騎士》の公演を見、夜遅く松本に入る、という予定を立てていました。朝、家を出てまず寄ったのが、国立の宮元皮膚科クリニック。なぜかというと、2~3日前に虫に刺されたらしく、顔が腫れてきたため、妻が強硬に、病院に行けと勧めたのです。

院長は、頭脳明晰な女の先生。私の顔を見るが早いか、これは虫さされなどではない、帯状疱疹だ、とおっしゃるのです。病状はもう2~3日進む、ということで、顔に帯状疱疹が出た場合の進行写真を見せてくれました。う~ん。先生は、病気の概略やその危険などについて明快に説明した上で、家に帰って寝間着に着替え、安静にすること、5日間は外出しないことを、きっぱりと言い渡されたのです。

昔なら、診断即入院であるとか。この時点で診察を受けにいって、大正解でした。原因は間違いなく過労だ、と、先生はおっしゃいます。私自身は最近それほど疲れた感じはしていませんでしたが、過労死する人は、疲れに気づかずに死んでしまうのだとか。気づいていれば、休むわけですから。なるほど、と思いました。

そこで謹慎中読む本をまとめ買いし、帰宅。琵琶湖ホールと松本ハーモニーホールに、キャンセルの連絡を取りました。トークを下りるのは、公表してチケットを売っていたわけなのでたいへん申し訳なかったのですが、小林道夫先生が解説も兼ねてくださることになり、一安心。

そんなわけで、週末は療養します。関係の方々、ごめんなさい。

静養中2008年02月03日 22時25分55秒

静養中。今外に出るためには、赤城元農相のようにしなくてはなりません。帯状疱疹は、今は特効薬があり、それを持ち帰って家で治療できますが、以前は入院、即点滴になったとか。私の場合は三叉神経にからんでいるので、目や、まれには頭の方に行くこともあり、それを気をつけるように、とのことでした。

一昨日、頭にぴりぴりする痛みがあり、高血圧ではないかと心配していました。これは典型的な副症状である神経痛で、養生が悪いと後遺症になるそうです。「開業してから、そういう後遺症は1件も出さないようにと思ってやっています」とおっしゃる先生の表情はきりっとしていて、なかなか。病院の内部には手書きでたくさんの張り紙がしてあり、病気の予防法とか、薬の紹介とか書いてあるのですが、どうやら先生の自筆のようで、心温まる雰囲気でした。

以前、病院の医療過誤を経験しましたが、その後はとても病院に恵まれています。もう少し、静養します。

まだ静養中2008年02月05日 22時17分31秒

お見舞いをくださった方々、ありがとうございます。キャンセルその他で連絡を差し上げた方の3分の2ぐらいが経験者で、ずいぶん多くの方が帯状疱疹を罹患しておられるのだと知って驚きました(私は初めてです、ダヴィデヒデさん)。伝染性があるためでしょうかね。ただ、顔にできた方は、今のところおられないようです。

顔の一部が、火事の焼け跡のようになってきました。これは、治る途上の現象だそうです。そういえば、たまにこういう顔の人を見たことがあるような。長いこと残ると、困りますね。明日まで、外出禁止です。

回復中2008年02月06日 22時05分25秒

ご心配をおかけしております。病院に早めに行ったことが幸いし、悪化や後遺症はどうやら防げそうです。これまで、病院に行くのが面倒で「そのうち治るだろう」などと放置し、大ごとになったことが、何度もありました。皆様もぜひ、早めに病院に行く習慣をお付けください。あのまま仕事の旅に出ていたらと思うと、背筋が寒くなります。

静養中読んでいる本の感想とか、いろいろありますが、それはまた復活したら、ということで。(眼科クリニックは、よくオフ会をやった『ドルチェ』のすぐそばにあります。近くに、薬局が4件もあることに気づきました。)

2月のイベントご案内(3)2008年02月07日 20時36分21秒

来週から本格的に再始動しますが、イベントのお知らせを、間に合わなくならないうちにしておきます。

関西地区の方には、2月9日(土)の16:00からいずみホールで行われる今藤政太郎プロデュース「和の音を紡ぐ」をご案内します。長唄と三味線の国宝級名人を揃えた公演で、古典と、今藤先生のオリジナル作品が演奏されます。詳しくはいずみホール・ホームページで。私は、ご挨拶できないかもしれません。

2月14日(木)の19:00から、「礒山雅presentsバッハの宇宙~偽作の復権」というレクチャー・コンサートを、相模大野グリーンホール(多目的ホール)で行います。新バッハ全集からいったん省かれ、最終的に収録されたバッハのフルート・ソナタ(変ホ長調、ハ長調)を中心に、作品の真偽問題について考えてみよう、という企画です。他に、ロ短調のソナタのト短調版(初稿)と、C.P.E.バッハの2曲のソナタ(変ロ長調、ト長調)が演奏されます。演奏者はきわめつけで、有田正広さん、有田千代子さん。いらしてくださる方は、私にメールをくだされば置いておくようにします。前売り価格で3200円、私のアドレスはTX3T-ISYM@asahi-net.or.jp(小文字で可)です。よろしくお願いします。

初外出2008年02月08日 22時08分14秒

今日は、日本音楽学会の常任委員会のために、初めて外出。身体がなまっていて、あまり調子はよくありませんでした。外出禁止解除後の数日は、自分が行かないと成り立たないことのみを消化し、行った方がいいがいかなくても成り立つ案件や、日延べできる案件は、パスさせていただいています。ご迷惑をおかけします。

ジャストシステムから、Suite2008が届きました。てんこもりの統合ソフトです。最近はMS-Officeを使わず、ワープロは一太郎、プレゼンはAgreeでやっています。Officeの価格は、どうしても納得がいきません。添付ファイルを送るときにはWordに変換しますが、これは仕方ないところ。ついでなので、ブリタニカ国際大百科事典と、乗り換え案内も購入しました。ATOKから直接使えるのです。

それにしても、1年の速さを感じます。一太郎、ATOKのバージョンアップはいつもこの時期ですが、その都度操作に熟練しようと思い、指南書を買ってきては、そのまま12ヶ月。今年も挑戦してみます。

悩んでしまうと2008年02月09日 22時41分08秒

政治をテーマとする討論番組を、わりによく見ます。こうした番組の中でもっとも頻繁に、もっとも力をこめて使われる言葉のひとつが、「きちっと」。福島瑞穂さんなどは顕著に使われ、一度統計をとってみたい、と思うほどです。

でも、何かひっかかる。最初はイデオロギーの問題かと思っていましたが、そうではないようです。気がついてみると、私は生まれてこのかた、「きちっと」という言葉を、一度も使ったことがないのです。

私は、そう、「きちんと」と言います。福田首相も、「きちんと」。でも政治家は、「きちっと」派が多いですね。皆さんはいかがでしょう。

この問題に悩むようになって、ある会議でびっくり。発言される方が何度も、「きっちり」とおっしゃるではありませんか。う~ん、それもあったか。「きっちり」は、上記の2つでは、「きちっと」に近いように思えます。

「きちんと」と「きちっと」。ニュアンスは、かなり違いますよね。「きちっと」の方が強く、攻撃的な感じがする。私が知りたいのは、これを使い分ける方がいらっしゃるかどうかです。どんな風に使い分けるものか、コメントで教えていただけると幸いです。悩んでしまうと、穏便には済ませないのです。

わかっていても2008年02月11日 21時27分42秒

10日(日)から、「すざかバッハの会」の新しいシリーズが始まりました。この会の運営の秩序正しさは特筆もので、スタッフが入念な打ち合わせのもとに早い時間から集合し、手分けをして立ち働いています。その様子を見るにつけ、ここに植えた苗を大切に育てたい、と思う私です。

「バッハ最先端!」などと題し、専門性を高める方向に舵を切りましたので、どのぐらいの方が集まってくださるか、確信がもてませんでした。その点では安心のできる結果で良かったのですが、私の講演に関しては多々反省の残る結果となり、未だ木鶏たり得ず、という言葉を思い出しました。

私も人前で話すことは多いですから、それなりに努力と工夫は重ねてきました。でも、課題はいぜん多い。いちばんむずかしいのは、時間配分です。どうしても、素材を準備しすぎて、時間が足りなくなる。本当は、素材を少なめにしておいて、丁寧に、余裕をもって説明するのが上手なやり方です。素材が多すぎると、なんとか消化しようと駆け足になり、テーマをじっくり掘り下げることができなくなってしまうのです。わかっていても、そうなってしまいます。

今回は、新バッハ全集について、変ホ長調のプレリュードとフーガ(大曲です)についてお話しした前半が長くかかったため、後半の《マタイ受難曲》に、時間がなくなってしまいました。礒山が《マタイ》の話をするから覗いてみよう、という方が相当いらっしゃったようなので、申し訳ないことをしました。

話ながら自分で感じていたのですが、私はことバッハになると、一所懸命説明しよう、というスタンス一点張りになってしまう。本当は、リラックスして話を楽しんでいただきながら、大事なことを少しずつ織り込んでいく、という方がいいはずです。このあたりは、今後の課題として勉強したいと思います。

ともあれ、竜頭蛇尾は、確実に避けることができました。次は、4月13日。またがんばります。

双葉山2008年02月12日 23時57分14秒

前話で、「未だ木鶏たり得ず」という言葉を使いました。これは、不世出の大横綱、双葉山が、69連勝を阻まれたときに打った電報の言葉です。闘鶏がまるで木彫りのように落ち着いたときに最高の境地に達したという中国の故事を受けて、勝負師は力みのない淡々とした心境に達して、初めて究極の力を発揮できる、ということを言うようです。そういえば将棋の大山名人の著書にも、勝ちたいという意欲が先立つのは力みを生ずるので禁物だ、と書いてありました。

どうしてそういう話題が出てくるかといいいますと・・。療養の間に読もうと、数冊の本を買いました。その中に、『横綱の品格』という、ベースボールマガジン社の新書があった。双葉山の旧著を、大鵬の序文を付けて復刻したものです。双葉山が自分の生い立ちや相撲人生、相撲に対する考え方を綴った本で、おそらくライターが取材をまとめたものでしょう。

相撲の本でも読んでみるか、と軽く買った本ですが、これがすばらしい。努力を重ね、その世界で長く頂点に立った人の尊厳のようなものが、素朴な語り口に満ちあふれているのです。自分に厳しく人にやさしい、まっすぐでおおらかな、日本男性。爽やかで、心が洗われます。

こういう人って、昔の日本にはいたが、今の日本はいなくなりました。彼が活躍したのは、昭和の戦前です。ということは、暗い時代として批判ばかりされる当時の昭和も、今にないよさをもっていた、学ぶべきことのある時代だということになるのではないかと思うのですが、いかがでしょう。

双葉山は56歳で亡くなったそうです。若すぎますね。