世俗カンタータ論脱稿 ― 2008年12月11日 23時48分16秒
今日もたくさん仕事をしました。私の場合「たくさん」と言えるかどうかのバロメーターは、夜ビールを飲んでいるときにもまだ仕事をしているかどうか、ということです。ここ数日していますので、こういうときには、「自分をほめてあげたい」という気持ちになります。
急いでいる仕事をいくつも並行して進めているのですが、今日で一応メドが付いたのは、「ザクセン選帝侯家のための祝賀/追悼カンタータ」の本。私の声楽曲研究はこれまで宗教音楽に偏り、私なりの聖書研究/キリスト教研究と組み合わせて行われてきました。しかし今回初めて世俗カンタータと取り組み、当時の歴史、社会、政治とからめる形で調べを進めました。新しい知識がたくさん広がったと感じています。リレー式で書いている総論のテーマは、「バッハとドレスデン」です。
198番、205番a、206番、207番a、213番、214番、215番を採り上げましたが、音楽が失われ台本のみ残っている数曲についても、かなり頁数を費やしました。それらにも、時代との密接な関連が見られるからです。まだ発売日は決まっていませんが、手にとっていただければ幸いです。CDとしては、バッハ・コンチェルティーノ大阪の演奏した213番が付いています。
コメント
_ <柴> ― 2008年12月20日 17時44分14秒
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カンタータ本の原稿、お疲れさまでした。先日、東京書籍からの依頼で添付のCDを再編集しました。改めて聴いてみますと、手前味噌ですが、これ、今までのCDの中で、いちばんバランスよく録れていると感じました。
このシリーズの添付のCDは、第1巻から一環して、市販のCDの録音とはまったく異なる特徴があります。それはダイナミックレンジの圧縮をしていないということです。つまり小さな音は小さいまま、大きな音は大きいまま入っています。音の小さな部分は、本当に小さいので、ステレオの前でも耳を澄ましてお聴きになる必要があるかと思います。歌も楽器も各パート1人ずつという演奏の特性を活かすために、あえてこのようにしているわけですが、電車や車の中などでは、ずいぶんと聴きづらいだろうと確信しています(笑)。発売が楽しみですね。