文章力2009年02月25日 22時57分19秒

私の専攻の入学試験には、小論文があります。明日から始まる博士課程の入試には、領域を超えて、小論文が課せられている。後者には修士課程で作成した修論や研究報告の提出も義務づけられていますから、結局のところ、文章力がものを言います。

文章力と学力や将来性は、等価ではありません。しかし現実には、勉強の成果はかなりの程度まで、文章力で計られてしまいます。きれいな文章で整然と書かれた文章は説得力があり、よみにくい文章よりはるかにいい印象を、読み手に与えるからです。とくに学習過程の論文について、そのことが言えるでしょう。

しゃべる力、弁論術に比べたらどうでしょうか。「巧言令色少なし仁」と言いますね。話がうまいのは長所ですが、疑惑もつきまとう。これに対して文章は、「文は人なり」というぐらいで、信頼性が高そうです。

いずれにせよ、文章力の養成は、これから勉強をしてゆく若い人にとって、避けることができません。昨日の談話とのつながりで言えば、言葉を大事にするスタンスを通じて、いい文章は養われていくと思います。