海鮮丼 ― 2011年12月23日 15時19分25秒
おいしいお店のバラエティをもちたいと考えて、意識的に、新しいお店に入るようにしています。ターゲットの1つが、海鮮丼。いいお店を見つけました。
渋谷の宇田川町、NHKへの行き帰りに便利なところにある「磯丸水産」です。漁師小屋のような野性味のある店内が面白く、砕けた雰囲気の中で、威勢のいい声が飛び交っています。女の子のきびきびしたもてなしも、とても好感がもてます。
お寿司などいろいろなメニューがありますが、私が気に入ったのは「磯丸丼」。芽かぶをベースに、まぐろ、サザエ、イカ、いくらなどが入ったいかにも海の味で、たっぷりの味噌汁を加えて800円。ネットで調べるとあちこちにお店があるようですので、通ってみたいと思います。
〔付記〕24日の土曜日、川崎店で「上ちらし丼」を食べました。豪快な海の味、ぜひお薦めします。
渋谷の宇田川町、NHKへの行き帰りに便利なところにある「磯丸水産」です。漁師小屋のような野性味のある店内が面白く、砕けた雰囲気の中で、威勢のいい声が飛び交っています。女の子のきびきびしたもてなしも、とても好感がもてます。
お寿司などいろいろなメニューがありますが、私が気に入ったのは「磯丸丼」。芽かぶをベースに、まぐろ、サザエ、イカ、いくらなどが入ったいかにも海の味で、たっぷりの味噌汁を加えて800円。ネットで調べるとあちこちにお店があるようですので、通ってみたいと思います。
〔付記〕24日の土曜日、川崎店で「上ちらし丼」を食べました。豪快な海の味、ぜひお薦めします。
今月のCD/DVD ― 2011年12月24日 23時19分50秒
OPUS ARTEのDVDを国内発売しているデノンから、ブルーレイのシリーズが始まりました。《椿姫》、《ヘンゼルとグレーテル》、《ラ・ボエーム》の3点(英ロイヤル・オペラのライヴ)がまず出ましたが、ブルーレイは快適ですねえ。映像も音も、格段によく、進化を実感します。
3つとも、正統的な演出による美しい舞台で楽しめますが、《椿姫》と《ヘンゼルとグレーテル》がとくに、甲乙付けがたい出来栄えです。新聞の1位には《椿姫》を入れましたが、それは、この耳にたこができるほど聴いている作品を、やはり名作だなあと、しみじみ思ったから。フレミング、カレヤ、ハンプソンというキャスティングは伊達ではなく、パッパーノの指揮にも熱い勢いがあります。しかし、キルヒシュラーガー、ダムラウ、トーマス・アレンと揃えたフンパーディンクも、長老デイヴィスの名指揮を得て、劣らぬ出来になっています。
第2位は、エレーヌ・グリモーのモーツァルトのピアノ協奏曲第19番と第23番(+コンサート・アリア)。クリスタルな煌きのモーツァルトですが、独創的なスピリットにあふれていて、バイエルンの室内オケとのコラボレーションも緊密。指揮者なしの演奏のよさを、ますます感じるようになりました。
もう1枠は、藤原道山さんの尺八をウィーンのシュトイデ弦楽四重奏団による、「FESTA」というCDです。バッハの管弦楽組曲第2番の抜粋が入っていますが、トラヴェルソとまったく遜色のない妙技で驚きました。音感といいフィーリングといい、西洋音楽のエッセンスが完全に踏まえられているのです。興味本位のコラボをはるかに超えた、本格的なアンサンブルです。
3つとも、正統的な演出による美しい舞台で楽しめますが、《椿姫》と《ヘンゼルとグレーテル》がとくに、甲乙付けがたい出来栄えです。新聞の1位には《椿姫》を入れましたが、それは、この耳にたこができるほど聴いている作品を、やはり名作だなあと、しみじみ思ったから。フレミング、カレヤ、ハンプソンというキャスティングは伊達ではなく、パッパーノの指揮にも熱い勢いがあります。しかし、キルヒシュラーガー、ダムラウ、トーマス・アレンと揃えたフンパーディンクも、長老デイヴィスの名指揮を得て、劣らぬ出来になっています。
第2位は、エレーヌ・グリモーのモーツァルトのピアノ協奏曲第19番と第23番(+コンサート・アリア)。クリスタルな煌きのモーツァルトですが、独創的なスピリットにあふれていて、バイエルンの室内オケとのコラボレーションも緊密。指揮者なしの演奏のよさを、ますます感じるようになりました。
もう1枠は、藤原道山さんの尺八をウィーンのシュトイデ弦楽四重奏団による、「FESTA」というCDです。バッハの管弦楽組曲第2番の抜粋が入っていますが、トラヴェルソとまったく遜色のない妙技で驚きました。音感といいフィーリングといい、西洋音楽のエッセンスが完全に踏まえられているのです。興味本位のコラボをはるかに超えた、本格的なアンサンブルです。
東海道五拾三次 ― 2011年12月26日 09時37分27秒
いまサントリー美術館で、広重「東海道五拾三次」の展覧会をやっています(1月15日まで)。すばらしい展示ですのでご覧ください。宿場1つに対して2つか3つの絵がありますから、1分ずつ見るとしても、できれば2時間欲しいところです。
私の一番大きな感想は、まだ200年も経っていないのに、なんと世界は変わったのか、ということです。豊かな自然の中を徒歩で歩き、ところどころに宿場が出てくる、というのと、コンクリートの街並みを車が行き交い、新幹線まで走っている、というのとの違い。一生に一度伊勢神宮や京都を訪れる旅に価値を置く時代と、地球レベルで移動ができ、世界の映像や知識をいながらにして得られる時代の違い。どちらが幸福なのでしょうか。また、たかだか200年弱でこんなに変わるのであれば、この先どんな世界が、人間を待っているのでしょうか。昔の旅人の感性を失いたくないなあ、と思います。
世界の映像ですが、NHKで放映された青ナイルの源流を訪ねる旅には圧倒されました。エチオピア高原の緑豊かな大景観に接し、アイーダの〈おおわが故郷〉というアリアの意味がよくわかりました。
私の一番大きな感想は、まだ200年も経っていないのに、なんと世界は変わったのか、ということです。豊かな自然の中を徒歩で歩き、ところどころに宿場が出てくる、というのと、コンクリートの街並みを車が行き交い、新幹線まで走っている、というのとの違い。一生に一度伊勢神宮や京都を訪れる旅に価値を置く時代と、地球レベルで移動ができ、世界の映像や知識をいながらにして得られる時代の違い。どちらが幸福なのでしょうか。また、たかだか200年弱でこんなに変わるのであれば、この先どんな世界が、人間を待っているのでしょうか。昔の旅人の感性を失いたくないなあ、と思います。
世界の映像ですが、NHKで放映された青ナイルの源流を訪ねる旅には圧倒されました。エチオピア高原の緑豊かな大景観に接し、アイーダの〈おおわが故郷〉というアリアの意味がよくわかりました。
幅2メートルを超える空間 ― 2011年12月29日 12時28分08秒
部屋にも、玄関にも荷物、書類、本その他が積み上がっていた、わが家の師走。日曜日に荷物を開き、本を移動させ、といった整理作業をしました。
最大の問題は、全29巻に及ぶMGG音楽大辞典の新版を購入したことです。、その幅2メートル超。大学の図書館から遠ざかることも考慮して買いましたが、本、楽譜、CD、DVD、などで乱戦状態の私の書斎にどうしたらそんなものが入り込めるのか、とうていあり得ないことと思われます。
要するに、今部屋に置いてあるものの量を、大幅に減らさなくてはならない。熟慮の上断行したのは、専門から離れた文献をことごとく物置にもってゆくことでした。それらは授業のために必要なものであり、自分の仕事には直接かかわらないからです。楽譜の中では、オペラのヴォーカル・スコアを整理対象にしました。こうして、書斎におけるバッハのシェアが、一層高まりました。
これで落着、とはいきません。最大の問題は、大学の研究室に残してある本や書類が、まだ相当あることです。スリムな書斎を夢見て、来年、整理を進めます。
最大の問題は、全29巻に及ぶMGG音楽大辞典の新版を購入したことです。、その幅2メートル超。大学の図書館から遠ざかることも考慮して買いましたが、本、楽譜、CD、DVD、などで乱戦状態の私の書斎にどうしたらそんなものが入り込めるのか、とうていあり得ないことと思われます。
要するに、今部屋に置いてあるものの量を、大幅に減らさなくてはならない。熟慮の上断行したのは、専門から離れた文献をことごとく物置にもってゆくことでした。それらは授業のために必要なものであり、自分の仕事には直接かかわらないからです。楽譜の中では、オペラのヴォーカル・スコアを整理対象にしました。こうして、書斎におけるバッハのシェアが、一層高まりました。
これで落着、とはいきません。最大の問題は、大学の研究室に残してある本や書類が、まだ相当あることです。スリムな書斎を夢見て、来年、整理を進めます。
送る2011年 ― 2011年12月31日 10時38分14秒
大晦日ですね。皆様忙しくお過ごしのことでしょう。今年もお世話になりました。このブログを支えてくださった皆様、とくに心温まるコメントを書きこんでくださった方々に、厚く御礼申し上げます。大震災の克服にはまだまだ時間がかかりそうですが、その少しでも早からんことを、皆様とご一緒に祈りたいと思います。
例年自分にとっての1年のまとめをベストテン形式でやっていますが、今年は順不同で回顧させていただきます。
4月に65歳となり、秋には、生きている時間がバッハより長くなりました。やや下降感がありますが全体として元気に過ごせましたので、それを1とします。同時に今年は、音楽大学勤務の最後の年。受講生にも恵まれて、授業も満足して終えることができました。まだ残務処理が残っていますが、一応完走と考え、2とします。同僚の方々との楽しいコンサートも、ここに含めます。
研究面においては、なんといっても《ロ短調ミサ曲》との取り組みに時間を費やし、大きな勉強をしました。その成果はヴォルフ先生の著作の翻訳出版なので、これを3とします。先生にご協力いただいているいずみホールのオルガン・シリーズが好調を維持しているのも嬉しく、これが4。いずみホールの仕事はスタッフの努力に支えられているのですが、その成果として大阪市民表彰をいただいたことが5です。ありがとうございました。
個人的にきわめて大きいのは、モンテヴェルディ《ポッペアの戴冠》の東京公演が5月に国分寺で実現できたことです。このすばらしい思い出が、6。この公演は、私が出講している立川の「楽しいクラシックの会」25周年記念のイベントでした。25年間も支えてくれている方々に感謝しつつ、これを7とします。《ポッペアの戴冠》はもともと須坂で実現した企画ですが、すざかバッハの会の連続公演は今年も続き、シリーズの締めとなる12月のコンサートは、とくに印象深いものとなりました。これが8です。
NH<の「古楽の楽しみ」は2年目に入り、バッハを中心に、モンテヴェルディ特集も行いました。これを9とし、新しい仕事としてサントリー芸術財団の理事にしていただいたことを10として加えると、ほかにもいろいろ、思い出深いイベントや出会いがあったことが思い起こされます。学会の活動、短期・単発の講演、新聞批評の仕事、文化庁の仕事などなど、いろいろな方と仕事をさせていただきました。
こう書いているうちに、来年もがんばらなくては、という思いが強くなって来ました。皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。
例年自分にとっての1年のまとめをベストテン形式でやっていますが、今年は順不同で回顧させていただきます。
4月に65歳となり、秋には、生きている時間がバッハより長くなりました。やや下降感がありますが全体として元気に過ごせましたので、それを1とします。同時に今年は、音楽大学勤務の最後の年。受講生にも恵まれて、授業も満足して終えることができました。まだ残務処理が残っていますが、一応完走と考え、2とします。同僚の方々との楽しいコンサートも、ここに含めます。
研究面においては、なんといっても《ロ短調ミサ曲》との取り組みに時間を費やし、大きな勉強をしました。その成果はヴォルフ先生の著作の翻訳出版なので、これを3とします。先生にご協力いただいているいずみホールのオルガン・シリーズが好調を維持しているのも嬉しく、これが4。いずみホールの仕事はスタッフの努力に支えられているのですが、その成果として大阪市民表彰をいただいたことが5です。ありがとうございました。
個人的にきわめて大きいのは、モンテヴェルディ《ポッペアの戴冠》の東京公演が5月に国分寺で実現できたことです。このすばらしい思い出が、6。この公演は、私が出講している立川の「楽しいクラシックの会」25周年記念のイベントでした。25年間も支えてくれている方々に感謝しつつ、これを7とします。《ポッペアの戴冠》はもともと須坂で実現した企画ですが、すざかバッハの会の連続公演は今年も続き、シリーズの締めとなる12月のコンサートは、とくに印象深いものとなりました。これが8です。
NH<の「古楽の楽しみ」は2年目に入り、バッハを中心に、モンテヴェルディ特集も行いました。これを9とし、新しい仕事としてサントリー芸術財団の理事にしていただいたことを10として加えると、ほかにもいろいろ、思い出深いイベントや出会いがあったことが思い起こされます。学会の活動、短期・単発の講演、新聞批評の仕事、文化庁の仕事などなど、いろいろな方と仕事をさせていただきました。
こう書いているうちに、来年もがんばらなくては、という思いが強くなって来ました。皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。
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