やっぱりツキの理論 ― 2012年04月17日 23時59分53秒
私としたことが、自分の理論を忘れていました。火曜日、聖心女子大の2回目の授業。1回目がうまくいかなかったのは、後がうまくいく前兆だ、と考えるべきだったのです。
学生が質問や感想を書き込む「リアクション・ペーパー」をこの上なく活用しているのが、聖心女子大です。授業の準備をしながら読んでみると、一昨年熱心に聴いてくださった方がまたたくさん受講しておられ、上滑りのように思っていた情報提供も、多くの方が深く受け止めてくださっていることがわかり、気持ちが変わりました。そこで、前向きな気持ちで授業へ。
今日も用意したレジュメの第1項目は、「本日の質問」。たくさんあった質問のうち重要なものを並べ、それに答えることで復習を兼ねながら、授業に入っていきます。「教会音楽にアカペラが多いのはなぜか」「3の数がキリスト教で重要なのはなぜか」「なぜ典礼文を唱えるだけでなく歌にしたのか」「バッハの《ロ短調ミサ曲》はなぜ演奏が困難なのか」などなど、素朴な質問(←いちばんいい質問)に答えることで、発信した情報を深めてゆくことができるのです。
リアクション・ペーパーにも、おしゃべりを取り締まってほしい、というコメントが、いくつも書かれていました。そこで「静かに、集中して学ぶことのすばらしさ」を熱を込めて説きましたが、今日は学生がじつによく対応してくれて、教室に緊張感が支配し、最低限の注意で済ませることができました。意外な進展でたいへん嬉しく、話にも二倍、三倍の力が入ります。やはり、秩序を保つことで、学生さん自身が得をするわけです。
学生におしゃべりをさせないコツは何か、私の意見は?というコメントがありました。私見では、学生に信頼を与えるだけの堂々とした仕切りをし、それに対応する結果を出すべく努める、ということだと思います。遠慮してしまうと、結局統率ができず、散漫に終わってしまうと思うのです。授業の秩序を保つことも先生の役割で、そこをあきらめて粛々と進めてはいけないのではないでしょうか。
高揚感をもってキャンパスを後にし、必要なDVDを調達しようと、新宿のタワーレコードへ。重い荷物をもってやっとたどりつくと、クラシック売り場は模様替えで閉鎖中でした。ちゃんと帳尻が合うようになっているのです(←ツキの理論)。
学生が質問や感想を書き込む「リアクション・ペーパー」をこの上なく活用しているのが、聖心女子大です。授業の準備をしながら読んでみると、一昨年熱心に聴いてくださった方がまたたくさん受講しておられ、上滑りのように思っていた情報提供も、多くの方が深く受け止めてくださっていることがわかり、気持ちが変わりました。そこで、前向きな気持ちで授業へ。
今日も用意したレジュメの第1項目は、「本日の質問」。たくさんあった質問のうち重要なものを並べ、それに答えることで復習を兼ねながら、授業に入っていきます。「教会音楽にアカペラが多いのはなぜか」「3の数がキリスト教で重要なのはなぜか」「なぜ典礼文を唱えるだけでなく歌にしたのか」「バッハの《ロ短調ミサ曲》はなぜ演奏が困難なのか」などなど、素朴な質問(←いちばんいい質問)に答えることで、発信した情報を深めてゆくことができるのです。
リアクション・ペーパーにも、おしゃべりを取り締まってほしい、というコメントが、いくつも書かれていました。そこで「静かに、集中して学ぶことのすばらしさ」を熱を込めて説きましたが、今日は学生がじつによく対応してくれて、教室に緊張感が支配し、最低限の注意で済ませることができました。意外な進展でたいへん嬉しく、話にも二倍、三倍の力が入ります。やはり、秩序を保つことで、学生さん自身が得をするわけです。
学生におしゃべりをさせないコツは何か、私の意見は?というコメントがありました。私見では、学生に信頼を与えるだけの堂々とした仕切りをし、それに対応する結果を出すべく努める、ということだと思います。遠慮してしまうと、結局統率ができず、散漫に終わってしまうと思うのです。授業の秩序を保つことも先生の役割で、そこをあきらめて粛々と進めてはいけないのではないでしょうか。
高揚感をもってキャンパスを後にし、必要なDVDを調達しようと、新宿のタワーレコードへ。重い荷物をもってやっとたどりつくと、クラシック売り場は模様替えで閉鎖中でした。ちゃんと帳尻が合うようになっているのです(←ツキの理論)。
コメント
_ 松本有三 ― 2012年04月18日 06時32分30秒
静岡の松本といいます。突然ですがひとつお訊きします。ロ短調ミサのcum sancto spirituのなかで、AmenをA-me-nという言葉の音符に対しての割り振りが歌っていてどうも納得しがたいのですがバッハ自身はこれで良いとしたのでしょうか?
_ 優@1&2&6&14&22&25 ― 2012年04月18日 13時06分26秒
参考になりました。ありがとうございました。学生との信頼関係の重要性は私も感じています。その原点は教える側が熱意を持って授業に臨む、ということに尽きると思います。手を抜いてただ駒をこなすだけの先生に対しては、学生も見抜いていますし信頼関係もなくなるでしょうね。
新宿のタワーレコードは私も常連です。売り場が縮小されてしまったり、なくなってしまうのではないか心配です。
もっとも最近はHMVやタワーのサイトでまとめ買いをすることが多くなってきていますが。
新宿のタワーレコードは私も常連です。売り場が縮小されてしまったり、なくなってしまうのではないか心配です。
もっとも最近はHMVやタワーのサイトでまとめ買いをすることが多くなってきていますが。
_ I招聘教授 ― 2012年04月19日 01時10分16秒
松本さんこんにちは。とくに納得しがたいのはどのあたりでしょう。小節数を書いていただけるとありがたいです。考えてみます。
_ 山川奈緒子 ― 2012年04月20日 20時33分48秒
磯山先生
お忙しく楽しくお過ごしでいらっしゃるのですね。大学ではオーケストラも新体制です。先生がいらっしゃらなくて淋しいです!今年のAオケはヴァイオリンの人数が多く9プルトでモーツァルトのピアノ協奏曲を練習しています。教育的配慮で下ろせないと責任者の先生がおっしゃっています。
お忙しく楽しくお過ごしでいらっしゃるのですね。大学ではオーケストラも新体制です。先生がいらっしゃらなくて淋しいです!今年のAオケはヴァイオリンの人数が多く9プルトでモーツァルトのピアノ協奏曲を練習しています。教育的配慮で下ろせないと責任者の先生がおっしゃっています。
_ ルビー ― 2012年04月20日 23時59分37秒
学校の先生にとってのステージは教壇での講義…何と言っても、最善を発揮できた自分のステージが共感と感動で迎えられるのは、いちばん清々しい喜び!
学生時代、先生の教室に入り浸りで救われておりましたが(笑)・・・お話に一々豊かな実感がこもっていて、生き生きと心に伝わってくるのが魅力でした。近回りはなくて、いつも真摯なパワーを放っていました。
今日、夕方のお仕事の前に映画を観ようと、新宿紀伊國屋書店を突っ切っている時ふと閃いて、芸術書売り場を覗いてみると『教養としてのバッハ』との出会い!序文を開くと、「学びのレベルに応じて発見の喜びと報い‥」などとあり、これなら私でもついて行けそう…と瞬時に決めました。十代で感動しながら読んだアンナ・マグダレーナの『バッハの思い出』が創作の小説だというのはショックでしたが。
今の世代の授業を受けられる感覚で読めるのが嬉しいです。
そのあと観た音楽無声映画《アーティスト》…無声だと意外と雄弁な画面。可愛い犬の驚き役者ぶりにも感激、陸クンのお写真を思い出しました!
要領の悪いルビー
学生時代、先生の教室に入り浸りで救われておりましたが(笑)・・・お話に一々豊かな実感がこもっていて、生き生きと心に伝わってくるのが魅力でした。近回りはなくて、いつも真摯なパワーを放っていました。
今日、夕方のお仕事の前に映画を観ようと、新宿紀伊國屋書店を突っ切っている時ふと閃いて、芸術書売り場を覗いてみると『教養としてのバッハ』との出会い!序文を開くと、「学びのレベルに応じて発見の喜びと報い‥」などとあり、これなら私でもついて行けそう…と瞬時に決めました。十代で感動しながら読んだアンナ・マグダレーナの『バッハの思い出』が創作の小説だというのはショックでしたが。
今の世代の授業を受けられる感覚で読めるのが嬉しいです。
そのあと観た音楽無声映画《アーティスト》…無声だと意外と雄弁な画面。可愛い犬の驚き役者ぶりにも感激、陸クンのお写真を思い出しました!
要領の悪いルビー
_ I招聘教授 ― 2012年04月21日 01時07分37秒
山川さん、コメントをいただき、とても嬉しいです。オーケストラの方々とはとてもいい協力関係ができていたので、寂しい感じもありますが、そこでわかったことが多く、定期演奏会に出かけても、以前とは違う聴き方ができるようになりました。またご一緒したいですね。
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