まじめな注釈2013年08月20日 10時46分23秒

昨日は合唱コンクールの最中にかわされた話題を「野球」カテゴリーでご紹介しましたが、ダヴィデヒデさんからのレスポンスに「でも審査中は実に真剣でしたよね!?」とあるのを読み、誤解を生ずる可能性があることに気づきました。コンクールのこともときおり書きますので、私の感想を知りたいと訪れてくださった方もあるでしょうし、みんなが一生懸命やっているのに審査員はそんな話をしているのか、と感じた方もおありかもしれません。無粋ですが、注釈しておきます。

コンクールの審査では、皆さん、「実に真剣」です。次々と入れ替わる出場団体に対して、講評を書き込みながら採点し、伯仲する中で順位を付ける。高い集中力の要求される、責任の重い作業です。終わると採点が公表されるのですから、逃げが利きません。それだけに、審査員に対する主催者側のお気遣いはたいへんなもので、今回も恐縮至極でした。

休憩や食事の間に、何を話すか。演奏への感想を語り合う、ということは、まずしません。誰もが迷っていますから、ちょっとしたことで、動かされてしまうのです。お互いの観点を尊重し合うために、参考意見を求めることもせず、あくまで自分の中で解決してゆきます。

ですから、野球の話でもして緊張をほぐすのが、ちょうどいいのです。今回は気の置けない方々、会話量もほどほど、笑いもありで、採点に集中することができました。

総じて言えば、合唱には、山梨の方々のまじめさ、折り目正しさ、控え目さがあらわれていたと思います。全体に正統的で、ラテン語の宗教曲がたくさん歌われたのもうれしいことでした。高校の中にはラテン語がよく勉強され、動詞が全部動詞に聞こえた(!)ものがあり、当然内容が訴えかけてきますから、私の一位を差し上げました。

安心して聴けるもの、じっくり聴けるものが多かった反面、リズムの軽快さや躍動する生命力は、もっと思い切って追求されていいと思います。長所はそれぞれですが、一般論として、そう感じられました。