ドイツで勉強するならこの本を!2013年08月09日 22時32分43秒

6月の旅行の、ツアー最終日。ライプツィヒのホテルから空港行きのバスに乗り込んだ一行を、とても親切な日本人が、ガイドとしてサポートしてくれました。私のこともよくご存じということで、一行を見送ってからもしばらく、話が弾みました。

この方は市川克明さんとおっしゃり、ハレに滞在して、ホルンの演奏と音楽の研究をなさっているとか。そのさい話に伺っていたご著作『音楽のためのドイツ語事典』(オンキョウパブリッシュ)を送っていただき、拝見したところとてもいい本なので、ここでご紹介します。

音楽の勉強にドイツに行くとき、語学学校で会話を勉強することは、ほとんどの人がやると思います。しかし、日常会話には音楽用語が出てきませんから、それを覚えるまでがたいへんですよね。聞いてわからず、言うに言えず、という状態が、当分続くことになります。

そんな経験をご自分もされた市川さんが、楽典、楽器、音楽史に及ぶさまざまな項目に対して、ドイツ語と日本語の相互対照表を作ったのが、この本です。楽器や楽譜には図解があり、カタカナとアクセントの読み方も載っていて、じつにわかりやすく編集されています。アドバイスの文章、もったいないほど豊富な写真にも、市川さんのお人柄と熱意がよく感じられます。

たいへんな労力を費やした本だと思います。あまり知られていないのはもったいないので、ご推薦申し上げます。この内容で2,000円は、安いと思いますよ。