ここ数日2013年12月11日 23時37分46秒

7日(土)は大阪を早朝に発って、学術会議の委員会へ。この仕事は行政とかかわるので、自分には荷が重かったか、と思うことしきりです。終了後いったん家に戻り、次週の事業準備などしてから、日本ワーグナー協会のイベントに臨みました。

この日あったのは、ワーグナー生誕200年を記念する懸賞論文・エッセイの授賞式。私は論文部門の審査員でした。いったいどのぐらい応募があるのか半信半疑だったのですが、20代の方々が何人も、力作を提出してくださったのにはびっくり。受賞した岡田安樹浩さんの「《ラインの黄金》序奏におけるワーグナーの音響作曲の試み」など、独創的な視点によるスケールの大きな論文です。こうした論文が寄せられること自体が、三宅幸夫さんを中心とする日本ワーグナー協会の研究活動の成果だと考えています。

8日(日)は、まつもとバッハの会の《ロ短調ミサ曲》講座最終回。なつかしい松本へ、今年はよく通いました。たくさんのナンバーを残していましたが時間通り消化でき、終了後には、熱心な方々と歓談することができました。今年のハイライトはもちろん、演壇からの転落です。

9日(月)は、聖心女子大のモーツァルト講義。最後の年に入りました。今回話したのは、モーツァルトの後期をめぐる新しい考え方についてです。百家争鳴のテーマですが、ヴォルフ先生が去年出した著作”Mozart at the Gateway to his Fortune”には、革命的とも言うべき新しい考えが示されており、その考え方を取るとたしかに、従来の研究では説明できなかった事柄がいくつも、説明できるのです。もちろんこの考え方を採用すると、私も種々の点で、軌道修正しなくてはなりません。ヴォルフ先生は日本語訳を熱望しておられるので、目下実現すべく体勢を整えています。

10日(火)から、ICUの授業が始まりました。すごい風雨の中で始まったのは、私の理論に照らせば吉兆です。忘れていて、わっと思ったのは、授業が2コマ通しであることでした。準備をきちんとすればいい授業になると確信しましたが、毎回2コマとなると、ハードル高いですね。「レポートは何語で書いたらいいですか」と訊かれたのにはびっくりしました。さすが、国際大学。

終了後、池袋のオリゴ・エト・プラクティカへ。須坂でのカンタータ/受難曲演奏会へのリハーサルです。期待していた弦楽器の優秀さが立証された上、練習も大きく盛り上がって、満足しました。須坂の皆さん、ご期待ください!終了後近くのイタリアンに流れ、命の洗濯をしました。

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