信濃の国2016年03月06日 09時32分35秒

藤原正彦さんの週刊誌コラムに、『信濃の国』のことが書いてありました。明治33年に作られ後に県歌となったこの歌は、「県の統一を図る」ためのものであり、「以来信州人が集まると、他県の人の迷惑などお構いなくこの歌を大声で歌う」と。

私もこの歌に大きな思い入れがあるのですが、歌う機会、来ましたね。「すざかバッハの会」2月例会で開いたコンサート(28日)の、アンコールでした。地元出身、この歌のエキスパートである近藤圭さんが、朗々たるバリトンで音頭を取り、会場も一緒に歌いました。

中学、高校の校歌は忘れても、『信濃の国』は忘れません--と言いたいところなのですが、6番の歌詞を半分忘れていたのに愕然。「吾妻はやとし やまとたけ」と始まるのです。作詞 浅井洌、作曲 北村季晴。名曲だと思います。

このコンサートは、昨11月に立川で開いたコンサートの再演でした。2回できるのは演奏者にとっての福音で、とくに若い人たちには、ありがたい向上の機会となります。今度は後半の《タンホイザー》抜粋にエリーザベトの《殿堂のアリア》が入ったのが大きく、山口清子さんの清純な歌声を楽しみました。

第3幕の詩情は、ワーグナーの独壇場。〈ワルキューレの騎行〉もいいが、こういう抒情的な側面を知ってほしいと思います。ともあれ、ささやかでも、いっしょに作れるのが楽しみ。須坂の方々、ありがとうございました。写真は左から、近藤圭さん、大峡喜久代さん(すざかバッハの会会長)、私、久元祐子さん、山口清子さん。