純粋という価値2016年03月12日 00時24分55秒

11日(金)、新国立劇場の新制作、ヤナーチェクの《イェヌーファ》を観ました。いい曲ですねえ。台本はいたたまれないほどに悲しく進行しますが、そこに付されたヤナーチェクの音楽が、まことに純粋無垢、真実味にあふれているのです。

このごろになって、純粋とか純真とかいう価値に、すごく心を動かされるようになったと感じています。もちろん、積み重ねや克服の上にあらわれてくる純粋さで、プリミティヴがいいということではありません。

コヴェントガーデンの《魔笛》(私のイチオシ)でタミーノを歌っているヴィル・ハルトマンに出会ったのは、嬉しい驚きでした。彼を含め、すばらしい公演だったと思います。

〔付記〕同日行かれた知人が新国最近の傑作、と激賞しておられました。私も同感。指揮者のトマーシュ・ハヌス氏を柱にヤナーチェク・シリーズをやって欲しいですね。