おお、リフキン方式!2009年04月26日 23時24分36秒

昨年の学会の折、会場の売店で、《マタイ受難曲》の1742年バージョン(最終上演版)というのを買いました。しかしだいたい予想がつくので、それっきり今日まで、机の上に積み上げたまま。今日、片付けのついでに鳴らしてみて、びっくりしました。

冒頭合唱曲の前奏がほとばしるような勢いで終わると、歌い出したのは第1グループも第2グループも、さらにはコラールも、ソロではありませんか!そう、完全なるリフキン方式なのです。この指揮だれ、と思って確認すると、ジョン・バットという、一昨年の「ロ短調ミサ・シンポジウム」で活躍していた人。ファイナル・コンサートもこの人の指揮で、生気にあふれた演奏でした。

マクリーシュ盤だけじゃなかったんですね。リフキン方式の演奏は確実に増えつつありますが、ついにここまで来たかと、感慨を覚えました。6月のコンサートに、背中を押されたような気分です。このCD、歌い手のドイツ語発音など難点もありますが、なかなか面白いです。火曜日のバッハ演奏研究プロジェクトは私の講演ですから、そこでご紹介しますね。