バッハ一族2010年09月11日 11時06分40秒

授業が始まり、ものすごく忙しくなりました。最悪が、来週の水曜日(15日)。この日は大阪で歌謡曲のコンサートをやる日なのですが、同時に新聞のCD評の締め切りであり、NHKの録音の前日なのです。もちろん、月曜日も火曜日も、スケジュールは詰まっていて、睡眠を切り詰めるしか、なさそうです。

というわけでがんばっているのですが、10月の「バロックの森」で出す「バッハ一族の音楽」の準備をしていると、いろいろなことに気がつきます。わかっているようでじつはわかっていなかったバッハ一族の系図と分布、音楽が、頭でつながってくるわけですね。勉強になります。

CDを集めていて気がついたのは、ヨハン・ミヒャエル・バッハのオルガン曲やモテットがずいぶんたくさん録音されている、ということでした。バッハ以前の最高のバッハとされるヨハン・クリストフ・バッハと、同じかそれ以上の数があります。わかったのは、この2人はアルンシュタットのオルガニスト、ハインリヒ・バッハの息子で、兄弟であることでした。この2人の音楽を学ぶことによってバッハの最初期の作品(オールドルフ時代)が作られたと、ツェーンダーは述べています。

ゲーレンでオルガニストをしていたミヒャエルは4人の娘を残して死んだそうですが、その末娘がなんと、バッハの最初の妻となったマリーア・バーバラ。ということは、バッハの義理の父が、ヨハン・ミヒャエル・バッハということになります。といっても結婚は死後13年経ってからですから、バッハはこの偉大な先人が自分の親になるとは、勉学中には、想像すらしていなかったことでしょう。ちょっと近親過ぎ、という気もしますが・・・。

などなど、気がつくと面白いことがたくさんあります。バッハがライプツィヒでたくさん演奏したヨハン・ルートヴィヒ・バッハのカンタータと、それをモデルにしたバッハのカンタータ(第39番)の比較も取り入れました。聴いてくださいね。

コメント

_ 撫子 ― 2010年10月27日 01時13分07秒

先生、こんにちは。
「バッハ一族」の放送。

楽しく拝聴させていただきました。
ありがとうございました。

先生が選曲された音楽とお話は、「バッハ一族」に、バッハが尊敬する、沢山の音楽家がいらっしゃったのを教えてくれました。

それだけでなく、バッハ一族が仲が良く、強い絆があったという事。

何よりも、バッハが受け継いだのは、
美しい音楽だけでなく、
神への強い愛と、いう事です。

カンタータ。
本当に、美しいです。

息子さんのためのクラヴィール小曲集。
バッハが親として、嬉しそうに、教えている姿を想像しました。

バッハが残した楽譜を売った事を、
「売れるものを残して良かった。息子を責めないでくれ。」と、
バッハは、怒っていないような気がします。

そんな、バッハの気持ちをわかっているから、神様は、行方不明になった楽譜を、
少しづつ、私達に、与えてくださっているのでしょう。

バッハは、神様に、愛されているのでしょうね。

先生のお話は、素敵なバッハを、教えてくださり、
いつも、放送が楽しみです。


先日の、「ロ短調ミサ曲」の生放送のお知らせ、
ありがとうございました。

全曲、録音できました。

急に寒くなりました。
お忙しいご様子ですが、お体にはお気をつけください。

また、先生のお話を、楽しみにしております。

_ I教授 ― 2010年10月27日 05時40分20秒

撫子さん、いつもありがとうございます。励みになります。バッハ一族の放送を終えて、バッハの深さがもうひとつわかったように思います。いずれまた、新しい曲で第2弾をやるつもりです。

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