オペラの解説2012年03月27日 09時49分02秒

25日(日)は、立川アミューでモーツァルトのレクチャー・コンサート。国立音大のメンバーとの、最後のオフィシャル・コンサートでした。その様子については、前話へのコメントでルビーさんが書いてくださっていますので、それをもって代えさせていただきます。

《魔笛》の解説は、寸劇入りのナレーションとしました。第1幕のフィナーレは長く、しかも入り組んでいますので、起こる事件、登場する人物、交わされる会話をなるべくよく理解していただかなくてはなりません。そこで、推敲を重ねた原稿を手に持って進めました。

しかしふと思ったのですが、これが小説であれば、また演劇であっても、事前に結果を明らかにしておくことはしませんよね。「どうなるのか」という関心が先へと引っ張っる原動力ですから、種明かしをしてしまっては、興ざめです。しかしオペラだと、むしろストーリーがわかっていることで、音楽を楽しめるのではないでしょうか。外国語だから、という理由だけではないように思うのです。

終演後、理事長、学長も臨席の上で、私を中心とする打ち上げを開いていただきました。ご出演いただいた先生方と懇談し、みなさんがさまざまな夢をお持ちであることを実感。話に加わりながら、これまでご一緒できたことの喜びと、最後になることの(一抹の)寂しさを感じました。ずいぶんたくさんやったのですよね。演奏の先生方が私を「音楽家」だと言ってくださったことが、嬉しい餞別でした。二次会で日本酒を飲み、それでも午後のうちに帰宅。肩書は31日までありますが、もう大学に行くことはなさそうです。