現役宣言2013年02月23日 01時43分29秒

現役最後の頃、定年になられた先輩とお話しするとき、「現役時代よりも忙しい」とおっしゃった方が、複数おられました。そんなはずはないだろうとしか思えませんでしたが、最近、そのように感じるようになったことを否定できません。もちろん、時間のかなりを占めていた本務校の仕事がないわけですから、気のせいだとは思います。しかし、以前よりかえって仕事に広がりが出て、かなり無理をしている感じもするわけです。

《ローエングリン》のあと、バッハのモテット、《ヨハネ受難曲》、《マタイ受難曲》について講演しました。準備をしている間に多々発見があり、いろいろな方と出会う喜びがあります。去年4月の段階では、一線を離れて徐々に収束していく、というイメージもあったのですが、それはない、とはっきり思うに至りました。勉強を続け、発信を続けたいと思います。若い人たちにいつも言ってきた、ベストを尽くし、先につなげろ、という言葉を、自分にも言い聞かせている昨今です。

少なくとも、『マタイ受難曲』と一対になるような、『ヨハネ受難曲』の本を書きたいと思います。その『マタイ受難曲』も、出版して19年。その後気がついたことがいろいろありますから、改訂新版を、考えるべきかもしれません。無欲になかなかなりきれない自分に気がつきます。