ドイツ滞在記2013(14)--最後の一山2013年07月04日 22時57分18秒

29日(土)。空港に早く着かなくてはならないので、緊張して起床しました。マクデブルクのホテルをチェックアウトする際、「昨日のパーティは何だったのですか」と聞くと、耳を疑うような答えが。ギムナジウムの修了記念パーティだ、というのです。え、あの豪華ドレスの女性たちが(男性もいましたが目に入らず)、ドイツ人?!普通の、そのへんの高校生?!とうてい信じられない私は、これまでなにか、大きな勘違いをして過ごしてきたのでしょうか。

列車は、駅に張り出されている一覧表で調べておきました。7時10分のローカル列車に乗ると、ケーテン、ハレと経由して、8時5分に空港に着きます(ライプツィヒはその先、終点)。コインロッカーから荷物を出し、詰め替えて出国審査をしても、ちょうどよさそうな目算です。そこでドイツ鉄道の新兵器、ナビゲーター機能をもつ自動販売機で、空港行きのチケットを買おうとしました。すると、到着時間が9時23分と表示される上、妙に値段が高いのですね。変だなあ、と思いましたが、時間が迫っていたのでとにかくチケットを買い、列車を待ちました。

すると放送が、今日はケーテンとハレがなんとか、と言っています。そのなんとかが聴きとれないうちに、ライプツィヒ行きの列車が到着。しかし鈍行ではなく、急行(IC)です。変だと思ったが、目的地は一緒だし、ハレのような主要駅は必ず停まるだろうからそこで乗り換えてもいいと思い、そのまま乗り込みました。

しばらくして、検札が来ました。念のため、「ハレで停まりますよね」と尋ねたところ、なんと、「停まりません、次は ラ イ プ ツ ィ ヒ です」というではありませんか!私は驚きのあまり、髪の毛が逆立ってしまいました。ドイツの鉄道は、遅れはしょっちゅう、直前のホーム変更はしょっちゅう。しかしハレや空港のような重要駅を「今日は」飛ばしてしまうような変更をするとは、あんまりです。そうか、自動販売機は、ライプツィヒから戻ってくることを想定して、高い値段と遅い到着時間を提示していたわけか。

しかしどこにも停まらないのでは、手の打ちようがありません。私も人様を喜ばせるために旅行をしているわけではないので、飛行機に遅れた旅行を飛行機に遅れて締めくくる、なんていうのはひどすぎです。ともあれ最善を尽くそうと、ライプツィヒ駅ではまなじりを決して走り、タクシーに駆け込んで、空港を指定しました。

空港着。しかしビルが2つあり、コインロッカーが見つからりません。2つのビルを走って往復し、ようやくロッカーを発見。しかし何日も滞納していますので、開かないという事態も考えられ、ダヴィデヒデさんの尊顔が、頭をよぎりました。だがここは無事に開いて、荷物の詰め替えを行いました。

私にとって(皆様ではなく)幸いだったのは、ライプツィヒの空港がローカルで人が少なく、手続きに時間がかからなかったことです。なんとかフランクフルト行きに間に合い、乗り継ぎにも成功して、日本に帰って参りました!全14回(←バッハの数)の連載にお付き合いくださった方々、ありがとうございました。