責任能力とは ― 2008年07月03日 22時09分26秒
社会のことは書かない方が楽しいような気がして避けているのですが、たまには。
裁判の話題を見るにつけ、私が疑問に思うことがあります。それは、「責任能力」とは何だろう、ということです。犯行時に異常な精神状態であったと判定されれば、その度合いによって、罪が軽減されたり、無罪になったりしますよね。でもそもそも犯罪って、異常な精神状態で行われるものなのではないでしょうか。あとから、あのときどうしてあんな気持ちになり、あんなことをしてしまったんだろう、と振り返るような。
ですから、凶悪な事件ではあるが、そのときの精神状態を考慮して無罪、という考え方が、よくわかりません。それなら、罪を裁くことがそもそもできなくなるような気がするのです。これからは誰でも裁判にかり出される可能性があるそうですから、このあたりから勉強しないといけないのだろうと思います。
しかし私は、個々の事例への弾力的な対処も大切だが、全体として社会に一定の正義感が充足されていることも大切だと思うのです。悪いことをすれば罰せられる、という原則が生きていることをどこかで実感できるのが、秩序ある社会なのではないでしょうか。
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