学問とは何か、を知るために ― 2008年07月07日 23時02分08秒
尊敬する友人、関根清三さん(東大教授)が、すごい本を書きました。『旧約聖書と哲学--現代の問いのなかの一神教』(岩波書店)というものです。
関根さんは、昨今優勢な歴史学的解釈に対して哲学的解釈の復権を唱え、旧約聖書から、今日なお有効なメッセージを救い出そうとしておられます。旧約のマソラ本文や七十人訳、アリストテレスや現代各国語の哲学に及ぶ膨大なテクストの読み込みに圧倒されるのが、まず第一歩。声高な一神教批判とも真摯に向き合いつつ熟慮を重ねる誠実そのものの姿勢に、深いところから心を温められてゆくのが、第二段階。読むにつれ、これにくらべたら私など何も勉強していないなあ、という思いがわき上がってきて、下を向きます(←掛け値ない実感)。でもそう思えることが、不思議なうれしさを伴っているのです。
学問とは何か、哲学とは何か。わからなくなったら、この本を読むのがお勧めです。古今の先学に学びながら、重要な問題を批判的に、良心的に徹底して考えてゆく著者の姿勢が、その答になることでしょう。本物と偽物の違いも、わかるようになるはずです。
コメント
_ 4畳半のテノール ― 2008年07月11日 19時41分56秒
_ miduki ― 2008年07月11日 20時36分26秒
こちらのブログは、割合、実際のお顔見知りの方々同士の遣り取りが中心のような気がしますが、一般訪問者にも、開かれておりますので、ちょくちょく拝見させていただいております。
関根様の新刊のご著書については、まだ、目にしておりませんが、今日たまたま立ち寄った近所の図書館で、1998年発行のご著書「旧約聖書の思想 24の断片」(岩波書店)を見つけ、思わず借りてきてしまいました。
ここで、著者ご自身が、コメントされていらっしゃるので、場違いですが、にわか読者のご挨拶をさせていただきました。
関根様の新刊のご著書については、まだ、目にしておりませんが、今日たまたま立ち寄った近所の図書館で、1998年発行のご著書「旧約聖書の思想 24の断片」(岩波書店)を見つけ、思わず借りてきてしまいました。
ここで、著者ご自身が、コメントされていらっしゃるので、場違いですが、にわか読者のご挨拶をさせていただきました。
_ コヘレト(web上にて仮名で恐縮です。) ― 2013年04月09日 13時46分21秒
はじめまして。関根先生と御友人とのことでお願いがあり送信させて頂いた次第です。実は私も関根先生の御著書を拝読し、さらに御教示願いたい箇所などあるのですが、如何せん質問させていただこうにも連絡先がわかりません。
お手数ですが、私がそちらさまに送信したメールを(もちろん実名と現住所明記で)関根先生に転送して頂くことはかないませんでしょうか?
御多忙のところ誠に恐縮至極ですが、ひとつ御検討賜りたく謹んでお願い申し上げます。
お手数ですが、私がそちらさまに送信したメールを(もちろん実名と現住所明記で)関根先生に転送して頂くことはかないませんでしょうか?
御多忙のところ誠に恐縮至極ですが、ひとつ御検討賜りたく謹んでお願い申し上げます。
_ I招聘教授 ― 2013年04月10日 00時04分13秒
コヘレト様、メールでご連絡を差し上げます。お待ち下さい。
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礒山先生、拙著について過分のお言葉を賜り、感謝感激です。苦労して書いた本ですが、なかなか皆さん読んでくださらず、謹呈した専門の近い友人たちからも、「これから読ませていただきます」式の礼状しかこずめげていたところ、専門が離れ、しかも多忙を極める礒山先生が、最初の通読者となってくださり、しかもこのような温かいお言葉をかけてくださったことに、雨あられです。本当に有難うございます。
ただ1つだけ戸惑っていることがあります。「これにくらべたら私など何も勉強していないなあ、という思いがわき上がってきて、下を向きます」というくだり。いただいたメールにもあって気になっていたのですが、ほんのリップサーヴィス、触れるのも大人気ないとお返事では書きませんでした。それをブログにまで書かれてしまうのが、礒山先生のスゴイところだなあ、自分なんか到底そういうこと公に言えないなあ、と思いつつ、しかし、これはやはり反論したい。
私など愚鈍にして疑り深い性癖のため、ああでもないこうでもないと考えてしまうのです。それに引き換え、礒山先生は明敏な本質直感力をお持ちですから、しかも人や作品の良さを見出そうとされる温かいお人柄ですから、私がぐじゃぐじゃ回り道をしている間に一挙に事柄の本質を洞見されてしまう。それであれだけ広汎で豊穣なお仕事ができるのだ、と日ごろ私は逆に下を向いてうなだれていたので、これはご謙遜が過ぎるでしょうと反論せざるを得ないのです。
とまれ、本ブログのスルドイ同人の皆さまからは、何だお前たち、二人で誉めあってドウスル、と突っ込みが入ること必定ですから、このくらいしておきましょう。
本ブログの再開を今回初めて知りました。旧ブログの密かな愛読者だった私としては、礒山先生の八面六臂のご活躍と同人諸兄姉のコメントとに、笑い啓発される楽しみにまたひたれることを心から嬉しく思っています。たまにはコメントで登場したいと思いますので、皆様よろしくお見知りおきください。礒山先生、ほんとうに有難うございました。