友の逝去 ― 2009年11月18日 22時58分08秒
日曜日のこと。悪い夢を見ながら重い眠りの中に沈み、、いっこうに起きられません。ようやく起き出してみると、時間はなんと、お昼の1時近く。妻が「もう少し起きてこなかったら様子を見ようと思っていた」というので、「そしたら大往生だね」と答えました。なにしろ、中川さんの例があります。
こんな経験をしたあとで、訃報が2つ舞い込みました。ひとりは私より年下のいとこ。もうひとりは少し年上の方で、ゲルマニストの山科髙康さんです。まったく予想しないことで、どちらもびっくりしました。お気の毒でなりません。山科さんはヴィオラ・ダ・ガンバの熱心な愛好家でしたので、その筋でご存じの方もおられることでしょう。
山科さんとはたしか杉山好先生の授業で知り合ったのだと思いますが、その後、マッテゾンの読書会をご一緒しました。熱心な会で、合宿も何度か。私は当時大学院生でしたが山科さんはすでに大学でドイツ語を教えておられ、当然一歩上の力をお持ちで、難解な領域に関して、たくさんのことを教えていただきました。バロック時代のドイツ語に私が一定の読解力を培えたのは、杉山先生と並んで、山科さんのおかげです。
最近はお会いするチャンスもなく、どうしておられるかなあと時々思っていましたが、ご逝去され、葬儀もお済みとのご連絡をいただきました。かつてのご恩を思い返しつつ、ご冥福をお祈りいたします。ご一緒した頃に作った『完全な楽長』の訳文は、その後私がかなり増補した段階で、放置されています。いつか、完成できるといいのですが。
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