WINDOWS7導入記(1):あわてる乞食はもらいが少ない ― 2009年11月19日 23時15分45秒
風邪がようやく抜けて気力が戻ってきたのが、先週の木曜日でした。遅れていた原稿を昼間いっぱいかかって仕上げ(アーノンクールのカンタータ新録音で、BWV140、61、29の3曲です)、夕方から、《魔笛》の授業準備に取りかかりました。
鑑賞→研究→演奏のサイクルで進めていますので、研究の前日は、準備がたいへん。台本と楽譜を細かく見直し、多少は文献も調べて、曲ごとの着眼点をノートしてゆきます。深夜になり疲れてしまったので、残りは起きてからがんばることにし、ワインを飲み始めました。
そのとき、WINDOWS7をインストールしなよ、と、悪魔がささやいたのですね。私は8月にエイサーのデスクトップ機を新調し、格安でWINDOWS7にバージョンアップできる権利を得ていました。ところが、こういうときメーカーはゆっくりしているもので、待てど暮らせど、送ってこないのです。その間に、ノートパソコンと大学の旧機は、もうWINDOWS7マシンに。本機だけが取り残されていたのでした。つまり、いい加減待ちくたびれていた。これが、間違いのもとでした。
翌、金曜日。なんとか起床し、大慌てで残りを準備。譜例をスキャンしているうちに、遅れそうな時間になりました。そこで作成したファイルを印刷しようと思ったら、プリンターが応答しないのです。そう、プリンターのドライバーを、まだ入れていなかった。仕方ない、大学でやろうと思い、USBメモリーを手に、家を飛び出しました。
そんなときに限って、接続が最悪。目の前をバスが2台、タクシーが3台続いて通り過ぎ、次がぱったり来ません。電車も同様で、かなり遅れて大学に到着する羽目になりました。大いに焦った私は、大学のパソコンでプリントアウトを試みましたが、やはりできない。しゃくなことに、理由が同じなのです(ドライバーを入れていなかった)。それなら共同研究室で助手にプリントアウトしてもらおうと思って飛び出し、はっと気がついて戻り、一太郎のファイルをワードのファイルに変換。息を切らしながら研究室に飛び込むと、「助手 外出中」の張り紙が・・・。しょうがない、自分でやろう、と決めて立ち上げてみると、ああ、パスワードが・・・。
この時点で私はすべてをあきらめ、学生に謝罪して、翌週予定の鑑賞と入れ替えて、場をしのぎました。前の日にインストールさえしないでおけば、こうした混乱は避けられたのです(続く)。
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