今月の「古楽の楽しみ」2013年06月05日 08時52分46秒

今月は、オルガン音楽の特集です!地域、楽器に焦点を当てて構成してみました。

17日(月)にアムステルダムから出発。スウェーリンク、ファン・ノールト、シャイト、シャイデマンなどの作品を、フォーゲル、インブルーノ、レオンハルトの演奏で。聴きものは、インブルーノの弾くアムステルダム古教会のショナート・オルガンです。この楽器はアーレントによって修復されたのち、ミーントーンに調律されているのですが、その効果は歴然としています。

18日(火)はリューベックに居を移し、聖マリア教会の代々のオルガニストたち~ペーター・ハッセ、トゥンダー、ブクステフーデ、シーファーデッカー~の作品を揃えました。締めは、バッハのコラール。演奏は、ロスト、フォックルールです。珍しいのは、ブクステフーデの娘と結婚して地位を継承したシーファーデッカーの作品。この曲は、シュテルヴァーゲンというリューベックのビルダーの楽器(シュトラールズントにあるもの)で聴きます。リューベックのオルガンはみな新しいので、北ドイツのシュニットガー・オルガンを多く入れました。

19日(水)はバッハ特集。ドレスデンを中心に、ゴットフリート・ジルバーマンの楽器を並べてみました。ドレスデン宮廷教会のオルガンで《大フーガ》(小糸恵)、レータ聖ゲオルク教会のオルガンで《私はあなたに呼ばわる、イエス・キリストよ》(松居直美)、フライベルク大聖堂のオルガンで《ドリア調トッカータとフーガ》(カール・リヒター、すごい演奏ですが楽器は修復前)、弟子のヒルデブラントによるナウムブルク聖ヴェンツェル教会のオルガンで、パルティータ《ああ、罪人の私は何をすべきか》(ツェーンダー)。最後のCDは現地の教会で去年買ってきたものです。今年も仕入れてきますね。

20日(木)はウィーンのオルガン音楽。ムファット父子、フローベルガー、フックスの作品を、ミカエル教会のジーバー・オルガン、およびオーストリア各地の修道院のオルガンでお聴きいただきます。演奏はコーゲルトとレオンハルトです。今月も、どうぞよろしく。