ドイツ旅行記(12)--ハンザ都市に驚く2013年07月02日 23時58分21秒

個人旅行の方は、簡潔に報告させていただきます。「順調な旅行じゃないの。面白くないよ」とおっしゃるあなた。最後にもう一山ありますので、お待ちください。

26日(水)。夕方近く、図書館で一通りの目的を果たした私は、一路、ベルリンに向かいました。ベルリンは予定外でしたが、疲れてもきていたので、慣れた街で日本食でも食べよう、と思い立ちました。

ベルリン中央駅(ハウプトバーンホーフ)でICEを降りようと準備しましたが、ふと、疑念が。それは、ベルリンに中央駅なんてあったっけ、ということです。着いてみると、そこにあったのは、何層にも立体化された大きな駅。どうやら私が最後に訪れた後にできたらしく、私としたことが、どこに行ってどうしてよいやらまったくわからずに、しばらく呆然として、ウロウロしてしまいました。

やっとの思いで旧チャーリー・ポイント近くのホテルに入りましたが、ベルリンの中央部はいたるところ工事中で、殺風景。旧東地区が美しくなるには、まだ時間がかかりそうです。結局、西地区の玄関だったクーダムのあたりまで、夕食に出かけました。エッティンガー・ホテルの夕食は、良かったですよ。 

今回の目的として新たに加わったのは、オルガンのある教会を見て回りたい、ということでした。放送で「何教会の何オルガン」という紹介をしますので、できるだけ実感をもちたい、と思ったからです。となると、北ドイツに行かなくてはなりません。そこで、ベルリンから比較的近い旧東のバルト海岸まで、行ってみることにしました。地図の右上、メクレンブルク=フォーアポメルン州に相当します。

鈍行で2時間半を費やし、世界遺産の都市、シュトラールズントに到着。先日のオルガン・シリーズで、聖マリア教会のオルガンを紹介したところです。駅からの最初の散策で見つけたのがこの教会ですが、大きいのなんの。ドーンと屹立するその偉容に、ハンザ同盟都市の繁栄は半端なものではなかったんだなあ、と実感しました。


内部のオルガンも、堂々たるもの。リューベックの製作者、シュテルヴァーゲンによる楽器です。

旧市街を一通り見たあとは港に出て、穏やかな海(←内海の、そのまた内海)を眺めながらお昼を食べました。ドイツにおいて、海の景観はやっぱり貴重です。

ベルリンに往復も惜しいので、西に向かい、このあたりの中心都市、ロストックへ。巨大な建物にかつての繁栄を伝えるという点では、ここもまったく同じでした。写真は聖マリア教会。中心教会がマリアの名を伝えるのは、いずこも同じ伝統のようです。


コメント

_ ルビー ― 2013年07月05日 03時17分47秒

私の記憶の中のベルリンの街は、まだ東西に別れていた頃・・・ベルリンの壁を西からも東からも間近に見ました。西と東では全く異質な住心地の別世界…二度とない貴重な体験だったと懐かしく思い出しました。帝王カラヤン時代のフィルハーモニーにもお散歩に行きましたが、黄色い建物を外から眺めただけで時間切れ、お仕事ツアーのお決まり残念パターンです(笑)。
お写真の教会のオルガンは、どれも装飾も美しいですね。先日コンサートに出かけた、椿山荘ホテルのお向かいにある聖マリア大聖堂は、建物自体が十字架形の近代的デザインで、オルガンもシンプルでモダンな外観。イタリア製で日本の教会では最大のものだそう。英国の名手トーマス・トロッターの弾く《リエンツィ》序曲は、進むにつれて巨大な聴きごたえのワーグナー・サウンドに感嘆!天井が高く尖って、オペラシティをより大きくしたような空間。祭壇に向いて座り、後ろの高い所から響いてくるのは初めてで、奇妙な実感でした・・・だから先生のお話も何となく分かる気がするのも嬉しい。。。

スローペースのルビー

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