先月のCD ― 2014年05月05日 23時49分06秒
先月のCD選は、オランダに行く前に、それまで集まった新譜で行いました。特選に選んだのは、モーツァルトのクラリネット五重奏曲と弦楽四重奏曲第15番ニ短調のカップリング。演奏は、アルカント・カルテットです(独ハルモニアムンディ)。
このカルテットはいいですね。ヴァイトハース、ゼペック、タベア・ツィンマーマン、ケラスという40代後半のソリストによって編成されていて、感覚が新しい。弦楽四重奏が、精妙をきわめたポリフォニーになっているのです。すなわち、4つの線がつねに生命力を保ち、柔軟に動いています。音楽的な主従関係が生じることはあっても、パート間の主従関係は生じない。それでいて名手にありがちな自己主張は抑制され、弱音を生かした透明な造りの中に、細やかな利かしが明滅してゆくのです。
イェルク・ヴィトマンのクラリネットはそう特別とは思いませんでしたが、クラリネットがこれほど弦に溶け込んだ五重奏は初めて聴きました。クラリネットのソロに弦が伴奏を付けるという演奏では(よくあります)、曲が生かされないと、あらためて思った次第。ニ短調四重奏曲もすばらしい演奏で、曲尾の意味深い弾き終わりに驚かされました。
このカルテットはいいですね。ヴァイトハース、ゼペック、タベア・ツィンマーマン、ケラスという40代後半のソリストによって編成されていて、感覚が新しい。弦楽四重奏が、精妙をきわめたポリフォニーになっているのです。すなわち、4つの線がつねに生命力を保ち、柔軟に動いています。音楽的な主従関係が生じることはあっても、パート間の主従関係は生じない。それでいて名手にありがちな自己主張は抑制され、弱音を生かした透明な造りの中に、細やかな利かしが明滅してゆくのです。
イェルク・ヴィトマンのクラリネットはそう特別とは思いませんでしたが、クラリネットがこれほど弦に溶け込んだ五重奏は初めて聴きました。クラリネットのソロに弦が伴奏を付けるという演奏では(よくあります)、曲が生かされないと、あらためて思った次第。ニ短調四重奏曲もすばらしい演奏で、曲尾の意味深い弾き終わりに驚かされました。
コメント
_ リューベック ― 2014年05月06日 06時18分38秒
今朝の古楽の楽しみは礒山先生の声が聞こえてきて、びっくりしました!今週のテーマは何でしょうか?
_ I招聘教授 ― 2014年05月06日 12時13分05秒
あーっ、ご案内を忘れちゃいました。「聖堂の響き」として、バロックのカンタータとオルガン曲を紹介しています。ごめんなさい。
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