一時の恥、一生の恥2009年01月04日 23時41分51秒

漢字をいくつも読み間違えたことで、麻生さんがさんざんな言われようです。私はこういうとき、いつも、『ヨハネ福音書』第8章にある、「姦通の女」の話を思い出さずにいられません。女を罰しようとしているファリサイ派の人々に、イエスが「あなたたちの中で罪のない者が最初に石を投げなさい」と述べた、という話です。

多かれ少なかれ誰もが、間違いを犯しています。気がつかないだけ。私も、かなり長いこと、「未曾有」を「みぞうゆう」と読んでいました。職業が職業ですから、自分でなくて良かった、と胸をなで下ろしています。お互い、教え合いましょうよ。そうしないと、一生、恥をかき続けます。

自分で気がついた間違いの告白。よく年末の挨拶で、「それではよいお年を云々」と言いますね。私は知人から来たメールに「よいお年をお迎えください」とあるのを読んで、あっとのけぞりました。なぜなら私は、ずっと「よいお年をお送りください」と書き続けたきたからです。考えてみれば、よい年を送ってしまったら、あわれな新年が来てしまいます(汗)。どなたも言ってくださらないと、こういうことが起こるわけです。

コメント

_ <柴> ― 2009年01月05日 23時28分20秒

「みぞうゆう」の場合には、1文字ごとの読みは間違っていないわけですが、私はつい数年前まで、もっと恥ずかしい間違った読み方を信じ続けていました。「新陳代謝」を「シンジンタイシャ」と読んでいたのです。気づいてみれば、つくりが「車」なら「ジン」ですが、「東」なら「チン」だと納得できるわけですが、気づく前は、まったく疑問に思いませんでした。思い込みとは恐ろしいもので、人が「チン」と言っているのに、ぜんぶ「ジン」に聞こえていたわけです。あまりに長いこと間違えていたので、いまだに正しい読み方のほうに違和感があります(笑)。

_ おおぐま ― 2009年01月06日 01時06分03秒

「天秤座」を、耳で聞き覚えて「ペンギン座」だと思っている人がいるという話を聞きました。とある音楽家夫妻の子供ですが。聞き間違いもそこまで行くと、なかなか凄いですね。

_ 上田博和 ― 2009年01月10日 18時00分13秒

初めて書込みます。御著書を数冊拝読、御話を数回拝聴したことがあります。テレビももちろん。I教授の家のブログを愛読してをりました。閉鎖されてとても残念でしたが、一年前から再開してをられたとは全く知らず、今年になつて見つけました。楽しみが増えてうれしい。
漢字の読み間違ひ、私は高校の教員でしたが、「不可避」を「ふかへき」とずつと思ひこんでゐて教室で気づいたときは慌てました。さう読んだことがあつたにちがひないので。

_ sin0112 ― 2009年01月11日 11時53分16秒

「姦通の女」については、イエスの言葉を聞いた人々がひとりひとり出ていき、最後に残ったイエスひとりが女に向かって石を投げつけていた、というジョークを読んだことがあります。 批判する資格の有無と実際に批判するかどうかは元々別問題なのでしょうが、そこに人間としての品格があらわれる、ということでしょうか。 今のメディアに見られる首相の挙げ足取りには、残念な思いをすることも多いです。

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