わかりにくい人 ― 2009年11月17日 17時29分20秒
わかりやすい人と、わかりにくい人がいます。私自身はどちらか。それは、今日は置いておきます。いずれにしろ、わかりにくい人というのは、評価がむずかしい。平凡かもしれないし、大人物かもしれないからです。死後評価が定まる、というケースも、こういう人の場合には考えられます。
念頭に置いているのは、鳩山首相です。人品高潔な感じはしますが、わかりにくい感も否めない。就任後述べておられるのは一貫して理想論で、昔学校で聞いたような美しい考えを本当に語る人がいることに、驚きます。現場の大臣たちが汗をかいている中でトップが理想論を語り続けるというのは、高度な戦略に基づいて意識的にそうしているのか、あるいは自分だけいい子になりたいという王子様気質なのか。いったいどちらなのか、興味があります。
なにかと語られる「先送り」も、長期的展望のもとにわざとそうしているのであれば、話は変わってきます。半年後、1年後に、なるほどそうだったのか、そこまで先を見ていたのか、となるのか、ならないのか。なる可能性もゼロではないような気がするので、注目しています。
どうしても気になるのは、副詞が過剰なことです。「適切でない」と断定すべきところで、「必ずしも適切でない」と、たいてい婉曲に表現される。もちろん、頭から「笑止千万」などと決めつける物言いは最悪ですが、物を書く職業である私からすると、「必ずしも」があるかないかで、意味は大きく変化します。少なくとも表現は、わかりやすい方がいいと思います。
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