今月のCD/DVD ― 2010年01月22日 11時12分00秒
今月は、DVDを2点入れました。1位は、ブルックナーの交響曲第8番、ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮 NHK交響楽団のライヴ映像です(NHKエンタープライズ)。これは、マタチッチの死の前年、85歳のときの伝説的名演ですが、さすがにすごいですね。「底知れぬ大きさをもつディオニュソス的ブルックナーで、豪快な中に官能がゆらめく」と書きました。これだけの指揮者が有力なポストも得ないままだったのは、なぜなのでしょうか。
2位はCDで、ワーグナーの楽劇《ワルキューレ》、ヨーゼフ・カイルベルト指揮 バイロイト祝祭劇場の1955年バイロイトのライヴです(テスタメント)。この年の《リング》はステレオ録音の全曲が発売されて話題を呼びましたが、それは第1チクルス。今回発売されたのは第2チクルスからで、ヴァルナイがジークリンデに移り、ブリュンヒルデにはメードルが起用されています。鋼のように強靱なオーケストラもさることながら、両ソプラノを始めとする往年の歌い手たちの歌唱は圧巻で、どうして昔はこうで、今はこうではないのか、と考えさせられてしまいます。
3位はDVDで、ラモーの歌劇《カストールとポリュックス》 クリストフ・ルセ指揮 レ・タラン・リリック(デノン)を入れました。続々よみがえるラモーのオペラ、どれもすばらしいですね。「うち続く軽やかなバレエ、憂いを帯びたレシとエールによる、魅惑的な神話世界の再現。ルセが生き生きと綴る」と紹介しました。
あとであっと思ったのが、当ブログで推奨した《メサイア》を忘れていたこと。余裕があれば、来月に補いたいと思います。
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